年間管理をさせてもらっているお庭は数ヵ所ありますが、そのどれもがそれぞれの特徴があります。植木がメインだったり、薔薇がメインだったり、中には野菜がメインだというところもあります。大規模なマンションの管理から個人邸の一本の薔薇だったり、規模もそれぞれ。
薔薇の管理だって本当に面白くて、三年がかりで育てていく。植木も成長を見越して植栽して管理する。将来てきな樹形を想像して、そっちの方へ育っていくよう促していく。
マンション全体の管理はマンションの価値を左右する大切な要素もあります。このマンションの印象すら決めてしまうこともあります。
今回ご紹介する世田谷区にあるマンションは、私達が一部を植栽して庭づくりを行ったマンションです。一部の管理を行うならマンション全体を管理することになりました。任せていただけるのは本当にありがたいことです。
もくじ
剪定管理前
今回のメインはマンションの道路側にあるシンボルツリー”枝垂れ桜”です。道路近くまで下がってきている枝や壁に当たっている枝を剪定します。もう老木らしくて花数も近年減ってきたそうです。かなり大きい樹木ですし、場所も高いところに植えられているので、道路側からはクレーンで内側からは脚立で剪定を行います。
コチラは敷地内の大きなヤマボウシ、樹木はいくら剪定し続けても成長を止めることは出来ません。生き物ですからより高くより太く成長しようとします。上手に共存することが大切ですね。コチラも剪定を行います。
コチラは高い位置にあるコニファーです。毎回綺麗に刈込んでいますが、日々成長していますのでピンピン枝が出てきています。今回も刈込んで綺麗な三角形に整えます。
レッドロビンの生垣です、東側で半日しか日光はあたりませんので徒長気味に育っています。こちらも綺麗にバリカンで刈込んでいきます。高さも注意しないとドンドン高くなっていってしまいます。
剪定の様子
より効果的に剪定を行っていきます。高いところで三脚が安定しない、届かない場所ではクレーンを使って剪定します。この枝垂れ桜はお住まいの方々から”昨年は花付きが良くない”とお聞きしています。私達としては花がつくようにキッチリ剪定を行って、また毎年、お花を楽しめるようにするだけです。
コニファーも綺麗に刈込んでいきます。円形ですので刈込むためのバリカンという道具も直線的に動かすのではなく、円を描くように動かしていきます。
下草類の植物も一本づつ剪定を行っていきます。冬の管理では思い切った剪定より、ひと回り小さくするつもりで剪定を行います。混みあっているところは間引きを行って風通しを、枯れた葉っぱは全部取り除きます
花柄も全部除去します、次の春に向けて育ちやすいようにしてあげてください。植物も生き物ですから丁寧に管理してあげると答えてくれます。結果、マンションにお住まいの方々もより楽しめるという良い循環が生まれます。
このマンションに関わるキッカケとなった”カスケードの庭づくり”です。こちらは全部プランターですので成長が限られています。より強いものが残り、上手く定着しなかったものは枯れます。それぞれの植物が成長する”隙間”を作ってあげることが大切です。そうしないとひとつの強靭な植物だけになってしまいますよ。自然に人の手が加わって美しく整うのですね。
剪定後の様子
コニファーは綺麗に刈込まれました。スラっとしてどちらも素敵な樹形となりました。年2回刈込んでいますので綺麗な樹形が維持できています。
高木も短く剪定しました。こちらは小さく小さく剪定管理しています。それは次に主役となる樹高が低い桜が近くに植えこんであるからです。お住まいの方々が楽しみにと植えられた桜、その成長を妨げないようにするためです。
同じコニファーでもカイズカイブキの生垣です。コチラは目隠しとして使われていますので、一本つづではなく連続して植えられ刈込みました。カイズカイブキの生垣は真っ平に刈込むのではなく、カイズカイブキの特徴である曲線を楽しむものと考えています。ただ刈込めばいいのではなく、その樹木の特性を生かした刈込があるのです。
コチラはマンションのエントランス付近の顔となる部分です。2回目の植栽工事の際に植えこみました。それぞれしっかり育ってくれていますので、植物自体は問題なさそうです。これからが楽しみな場所ですね!次は春の管理です、まだもう少し植物が生き生きとするには時間が必要です。
各お部屋の専用庭の植栽も綺麗に整えていきます。雑草を除去してレッドロビンを刈込んで、コチラも春の訪れを待つことになりますね。奥の方には落葉樹もあります、それは思い切った剪定を行います。
カスケードも剪定管理が終了しました。ガーデンライトも灯る時間に終了です。今の時期は強くは切りません、5月にも管理で入りますのでその時に剪定をしっかり行う予定です。
コチラは年4回入らせていただいてますので、良い状態でキープ出来ています。もちろん植物同士の勝ち負けはあります。栄養の取り合いだったり成長の速さだったり、それは環境にも影響されますので予定通り行かないことも多々あります。私達も日々学びだということです。
マンションのシンボルツリーの枝垂れ桜です、道路沿いにありますので通行人や車の往来に邪魔にならないよう、花付きが良くなるように剪定を行いました。
昨年はこの枝垂れ桜の花付きが良くなく、お住まいの方々皆さんが心配されていました。しかし拝見したところまだ頑張ってくれるはずと、そのまま様子を見ることにしました。
2022年4月の様子
お住まいの方から届いた2022年4月の枝垂れ桜の様子です。しっかり花が咲いている様子が見れます。完全な満開とは言えませんが、80年を超える老木としては十分楽しめられたのではないでしょうか!? ”昨年とは違って嬉しい”との声が聞かれました。皆さんにとっては”復活”なのでしょう。
まとめ
この世田谷テヴィエはマンションの新しい価値を得るため、私達にご相談してくれました。そのためその価値をキープするのに管理を任せてもらっています。樹木の剪定と下草や花の管理を両方出来る業者はそんなに多く存在しません。どちらかに偏って知識があるだけです。
私たちはそれぞれを専門にしている職人さんがいますので、安心してどちらもお任せください。植物を植え込むことは正直、誰だって出来ることです。あとは組み合わせだったり配置だったり、そういうセンスや経験が必要なところに私達の存在価値があるのです。
そして”管理” 植物や樹木は管理が全てと言ってもいいです。生き物だから成長しますし、成長を抑えることは出来ません。成長をゆっくりにしたり、私達の生活に則したり共存することは出来ます。そういう自然と共に生きていく豊かな日常生活を、私達はご提案しています。
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LINEでの相談も出来ますよ、もちろんお庭を拝見することになりますが、連絡や画像のやり取りが楽々ですのでオススメです。