植物の時期は春です、初めてご連絡をいただいたのは昨年の秋深い時期。プランから施工、完成までお時間をかけて実現した『子供のための庭づくり』です。同じようなご希望を考えておられる皆さんにとっては、とっても参考になる事例です。
『子供のための庭づくり』それは植物好きの小学生のお子さんのために考えたプランです。植物が好きでどんどん増えていき、植物と鉢植えで埋め尽くされる庭、どうしたら良いのか迷われたご両親からのご依頼でした。
もくじ
現状
5年前に中古で購入されたご自宅に、手を付けられていないお庭。雑草の管理をしながら息子さんが持って帰ってきた植物を植えたお庭。これでも十分にその役割を果たしているとのは思います。
奥に見える蓋つきの水鉢はメダカを飼われているそう、大きなカツラの樹木を中心にちょっと洋風な感じが見えます。ネギも植えられてるのが面白いですね!
反対側には和風な要素がある大きな花壇、ツワブキやギボウシ、ヤブラン、シダ、アジサイ、サツキなど植物も和風。ちょっと大きめの景石が和風のイメージを決定づけています。
樹木は剪定されていないモミジを中心にツバキ、ヒサカキなどがありました。新しいプランを考える時も植えられてる植物など、今ある雰囲気を活かすか?変えるか?それも条件のひとつですね。
コチラは物置と裏に繋がる道です。アガパンサスとアジサイ、ハランを中心として植物がみられます。きっと以前、お住まいだったご家族はお庭を楽しんでいたに違いないって感じさせますね。
こういった人目につかない場所では予算があれば、素敵な場所に出来ればいいですね。もちろん予算がある場合はこういった場所こそ、実はとっても楽しみが詰まった場所になりえます!
コチラの小さなスペースも庭の一部です、樹木はやっぱり大きなカツラの木です、8メートルぐらいはあるでしょうか、もちろん落ち葉がすごくてお客さんも掃除が大変で、どうしたものかとお困り顔でした。
敷地の奥まった場所ですのでやはり目立たなく、予算を抑えて、かつ掃除しやすい場所して欲しいというご希望でした。
他にもいろいろとあるのですがメインはココまで。どんなプランにするかはお任せいただけるので、一番大切な条件『子供のための庭』とメインに考えます。
プラン
私はいつもイメージから入ります。お庭を使う方々がどんな新しい生活を過ごすのか?どんな豊かな生活を提供できるのかな?どうしたらワっと驚いてもらって笑顔になってくれるのかな?お子さんがもっと植物とお庭が好きになって楽しんでくれるかな?
そんな楽しいイメージを考えつくしてプランをカタチにしていきます。そのためにたくさんのお客さんの話を伺います。家族構成、どんな家庭環境なのか?どんな生活なのかな?何が好きなのかな?デザインは出来るだけ多くの情報の上に生まれます。環境も予算も状態も生活も、全てがデザインの条件。
今回は圧倒的にこのテーマ『参加型の庭』大切なのはご家族でお庭に関わってもらうこと。私たちがお庭を作って終わりではなく、もらってきた植物をお庭に植えたいって思ってもらうことです。植えて、育てて、初めて完成するお庭!ですね。
施工:解体撤去
落ち葉や不要の植物を撤去した後です。残すものサヨナラするもの、完成をイメージして仕訳けていきます。今回はグランドカバーとしてあるモノを撒きますので、地面の高さもこの段階で調整しておきます。
メダカの水鉢は和風の方へ移動、移植するものをありますので今の段階で移動しておきます。移植した後はしっかり水やりを忘れずに、根っこが定着するまで見守りが必要ですね。
一方、コチラは和風の庭づくりの前段階です。サヨナラ植物を済ませた後の状態、メダカの水鉢も移動しました。庭のあちらこちらに置かれた鉢植えは、そのまま植物を植えこんで高さとアクセントにつかいます。
和風といえど小学生のお子さんが”植物を植えたい”って思うのが大切です。ちょっとした仕掛けのようなワクワク感をソソる庭づくりが良さそうですね!
落ち葉を掃除して植物も整理しました。それだけで以前とは比べ物にならないぐらいスッキリしました。これからどうやって安価で使いやすい場所にするのか?それがお庭を好きになってくださる結果に繋がりますね。
まとめ
お庭づくりのために大切なのは、どうすれば楽しい暮らしが過ごせるか?それをイメージすることです。どうやったらお庭で過ごしたくなるか?日々の生活とお庭の関係を深くできるのか?
そして庭づくりの前には全部キレイに整えましょう!要らない植物はサヨナラしてスペースを作ります、完成をイメージして残す植物も大切です。
お庭の雰囲気は全体だけではなく、ひとつひとつの植物や石などの素材から感じるものです。それぞれの素材を活かして完成をイメージしてみてください。