「管理しきれなくて、芝生がいつの間にかボロボロになってしまった…」
そんな声をよくいただきます。緑の庭に憧れて芝生を育て始めたのに、気づいたら枯れた部分が目立ってきた。忙しい毎日の中でお庭の管理まで手が回らないのは、決して特別なことではありません。
今回は、神奈川県横浜市のお庭で行った芝生の張り替え施工をもとに、傷んだ芝生をローメンテナンス品種「TM9」に一新するまでの全手順をご紹介します。プロが実際に行った方法なので、はじめてのDIYでも安心して挑戦していただけます。
今回の施工について

場所は神奈川県横浜市。
2026年4月6日に施工を行いました。
管理が行き届かなくなった既存の芝生を完全に撤去し、年間の芝刈り回数を大幅に減らせる「TM9」に張り替えました。
使用した砂は山砂で、ホームセンターにある川砂でも代用できます。
STEP 1|日陰をつくっている木を伐採する

芝生がうまく育たない原因のひとつが「日陰」です。
芝生は日当たりが命。
今回は、芝生に大きな日陰をつくっていたシマトネリコを伐採するところから作業をスタートしました。
張り替える前に、まず周辺の日照環境を見直してみてください。
日当たりさえ確保できれば、芝生の生育はぐっと安定します。
STEP 2|傷んだ芝生を剥がす

日当たりが確保できたら、既存の芝生を丁寧に剥がしていきます。
剥がし方は芝生の状態によって変えましょう。
状態に合わせた剥がし方
薄くなっている部分はクワで剥がすのが効率的です。
根が浅い場所は手で引っ張るだけで意外と剥がれます。
しっかり根付いている部分にはスコップを使って掘り起こすとスムーズです。
剥がした芝生は、土と芝を分けながら作業するのがポイント。
後の片付けがずいぶん楽になります。
コガネムシの幼虫に注意

作業中に白いイモムシ状の幼虫を見つけたら、コガネムシの幼虫かもしれません。
芝の根を食べて枯らしてしまう厄介な害虫なので、見つけたらその場で取り除いておきましょう。
STEP 3|土を落として整地する

剥がした芝から土を落とす作業も大切です。
土が残ったままだと処分が大変になります。
土の落とし方
硬いものの角に叩きつけたり、バールのような棒で叩いたり、芝生同士をぶつけ合ったり。
やり方はいろいろあります。
やりやすい方法で試してみてください。
整地のコツ

土を落としたら、余分な土を搬出して地面を整えます。
水はけをよくするために少し深めに掘っておくことが大切です。
次のステップで砂を敷くと地面の高さが上がるので、最初から少し低めに設定しておくのがコツです。
STEP 4|砂を敷いて下地をつくる

整地ができたら、砂を敷いて芝を張るための下地をつくります。
砂の選び方
今回は山砂を使いました。
山砂は植栽に適していて、適度に固まる特性があります。
ホームセンターで手に入る川砂でも代用できるので、入手しやすい方を選んでください。
砂の敷き方と転圧

砂は3〜4センチの厚さを目安に均一に敷きましょう。
敷いたら転圧して地面をしっかり固めます。
板を敷いて重いもので叩くか、体重を利用して足で踏み固めるかのどちらでも構いません。
壁際は特に砂が沈みやすいので、念入りに転圧しておくことをおすすめします。
さらに平らに仕上げたい場合
長いアルミの角棒を地面に当てて削るように動かすと、より精度よく平らに仕上げられます。
仕上がりの綺麗さにこだわりたい方はぜひ試してみてください。
STEP 5|TM9の芝生を広げる

いよいよ芝生を並べていきます。
1束でだいたい1平米分(1m×1m)が目安です。
千鳥配置が基本
並べ方は「千鳥(ちどり)配置」が基本です。
目地を互い違いにすることで芝生のムダが少なくなり、後で入れる目地砂が雨で流れにくくなるというメリットがあります。
高さの微調整

芝生は1枚ずつ厚みが微妙に異なります。
コテで地面の高さを微調整しながら並べると、仕上がりが格段に綺麗になります。
目地の間隔は約1センチを目安にしてください。
良い芝生の見分け方
芝生を購入するときは、根元にしっかり土がついているものを選びましょう。
持ったときにずっしり重いものが良い芝生のサインです。
土が少なくスカスカで軽いものは根の活着が弱いので避けた方が無難です。
傷んだ部分は端をカットして使えば無駄なく活用できますよ。
STEP 6|目地砂を入れる

芝生を全面に敷き終えたら、目地に砂を入れます。
砂は下地と同じ山砂を使います。
目地砂の入れ方
砂を適度に撒いて竹ほうきで広げると広い面積を効率よく仕上げられます。
または砂を手でつかんで目地に直接押し込む方法もあって、こちらの方がしっかり入るのでおすすめです。
芝生の表面に砂が乗ってしまっても問題ありません。
転圧して固める
全面に砂を撒いたら、もう一度転圧して固めましょう。
やり方は地面の転圧と同じでOKです。
STEP 7|水やりをして完成

最後にたっぷり水やりをします。
水やりをすると、芝生の表面に乗っていた砂が目地や隙間にじわじわと入り込んでいきます。
目地の砂が落ち込んで穴が空いた部分は砂を補充してください。
芝生の表面がすっきり綺麗に見えてきたら完成のサインです。
転圧後はかなり地面が平らになって、緑が揃って見えてきます。
完成のポイント|地面は少し低めに設定する
芝生の張り替えで見落とされがちなのが地面の高さ設定です。
芝生のメンテナンスを続けていくと、目地砂を補充するたびに地面がじわじわと高くなっていきます。
最初から少し低めに設定しておくことで、長く使い続けても庭全体のバランスが崩れにくくなります。
なぜTM9を選んだのか
今回のお客様のご希望は「管理が楽な芝生にしたい」でした。
そこで選んだのがTM9という品種です。
TM9の特徴
通常の芝生は年間約15回の芝刈りが必要なのに対して、TM9は3〜4回で十分です。
草丈の伸びがゆっくりで、細葉で美しいのも特徴のひとつ。
忙しい毎日の中でも無理なく緑の庭を維持できます。
「芝生はメンテナンスが大変だから」と諦めていた方にこそ、ぜひ試していただきたい品種です。
TM9について詳しく知りたい方は、ぐりんぐりん公式サイトの特集ページをご覧ください。
https://grengren.com/special/grass
まとめ

しっかりやると意外に時間がかかるのが芝生の植栽です。
でも手間をかけた分だけ、完成したときの達成感は格別です。
自分の手で地面を整えて、砂を敷いて、一枚一枚丁寧に芝生を並べていく。
その過程そのものが、お庭と向き合う時間になります。
完成した日に裸足で歩いてみてください。
きっと「やってよかった」と思えるはずです。
管理が楽になれば、お庭との関係も変わります。
芝刈りに追われるのではなく、緑を楽しむ時間が増えていく。
そんな自然体のお庭づくりを、ぜひ楽しんでください 🌿
芝生張り替え成功のポイント
- ✓ 日当たりを確保してから作業開始
- ✓ 芝生を剥がす時は土と芝を分ける
- ✓ 地面は少し低めに設定する
- ✓ 砂は3〜4センチの厚さで敷く
- ✓ 千鳥配置で並べる
- ✓ コテで高さを微調整
- ✓ 目地砂は手で押し込むとしっかり入る
コンテストについて

東京パークガーデンアワードは、東京都・NHK主催の宿根草をメインにした庭づくりコンテストです。
5日間で制作した後、1年間かけて植物を育て、4月・7月・11月の3回の審査を経て2026年11月にグランプリが決まります。
コンテストの詳細は、東京パークガーデン公式サイトやガーデンストーリーでもご覧いただけます。
ぐりんぐりんのYouTubeチャンネルでも毎月の管理レポートをお届けしています。

