夢の島公園で開催中の「第4回 東京パークガーデンアワード」、私たちのガーデン「Stewardship Garden: The Way」は、いよいよ最初のショーアップ審査(4月8日〜15日)を迎えました。
ムスカリ・ダブルマジックの淡い白から青へのグラデーション、インパクト抜群のフリチラリア・オレンジビューティー、風で倒れながらも個性的に咲いたフリチラリア・ペルシカ——庭はこの春、設計者の想像を超えた表情を見せてくれています。
球根たちのリレーが続く4月の様子を、審査期間の緊張感とともにお届けします。
ショーアップ審査、いよいよ本番

3ヶ月の準備がついに試される
1月の骨格づくり、2月の花芽の出現、3月の開花調整——この冬から春にかけて積み重ねてきた準備が、いよいよショーアップ審査(4月8日〜15日)という形で試されるときを迎えました。
3月にミネルバの花茎を再度カットし、アリアドネについても同様のメンテナンスを行ったことで、審査期間に向けた開花の再調整を進めてきました。
その判断が吉と出るか——植物たちの答えは、庭の今の姿が証明してくれています。
審査を目前に控えた庭は、複数の球根が時期をずらしながら次々と開花するリレーの真っ只中にあります。
「Stewardship Garden: The Way」が目指してきた、時間の積み重ねが生む成熟の美しさ——その一端が、ようやく目に見える形として現れてきました。
今が見頃!ムスカリとフリチラリアの競演
淡い白から青へ——ムスカリ・ダブルマジック

今月の庭の主役のひとつが、ムスカリ・ダブルマジックの美しいグラデーションです。
咲き始めの淡い白から、時間とともに深みのある青へと変化する花色は、まさに「ダブルマジック」の名にふさわしい表情を見せてくれています。
審査期間に合わせるかのようにちょうど見頃を迎えており、繊細な花色の変化は、遠目からでも目を引く存在感を放っています。
お客さんの目を引く——フリチラリア・オレンジビューティー

もうひとつの主役が、フリチラリア・オレンジビューティーの鮮やかなインパクトです。
春の庭の中でひときわ目を引くオレンジ色は、来園者の視線を自然と引き寄せています。
足を止めて眺める人の姿が増え、庭に滞在する時間が長くなったことを実感しています。
植物がつくる「対話」の瞬間——これも、この庭が目指す体験のひとつです。
フリチラリア・ペルシカの個性ある咲き姿

根の力が土を押し上げる
今月、予想外の出来事が起きました。フリチラリア・ペルシカは、根が土を押し上げるほどの力があり、植え付け位置の浅さや風の影響も重なって株が倒れてしまいました。
急きょ、自然木を使った支柱で対応しました。
曲がったり、ぐねっとした個性のある自然木が、倒れかけた茎を優しく支えるその姿は、計算された美しさとはまた違う、自然な味わいを庭に加えてくれています。
倒れながらもしっかりと花を咲かせたペルシカの姿は、ぐねっと曲がり、個性的な角度で咲くという、ある意味で唯一無二の表情を見せてくれました。
庭は、管理者の意図を超えて独自の物語を紡いでいきます。
終わりゆく花と次へのバトン
春のリレーを彩った先発組
春を先導してきた花たちが、静かにその役目を終えようとしています。

黄色のスイセン・テタテートは早くから庭を明るくしてくれましたが、今はもう花が終わりに近づいています。
小ぶりながらも存在感のある黄色が、春の始まりを力強く告げてくれた立役者です。

スイセン・タリアの純白の花も、今週で見納めとなりそうです。
この時期に目を引く白い花は、審査期間の庭に清潔感と品格をもたらしてくれました。

シラー・アルバもほぼ花が終わりに近づいています。
先発組がバトンを渡し、次の主役たちがスタンバイする——それがこの庭の春のリズムです。
花が終わることは、庭の終わりではありません。
「成熟への道」というコンセプトの通り、一つひとつの花期が積み重なって、この庭の物語は続いていきます。
アリアドネとセダム・マトロナの復活
カットからの再び——アリアドネに花芽

3月のメンテナンスで花茎をカットしたラナンキュラス・ラックス・アリアドネに、ふたたび花芽がついているのを確認しました。
2月に同じ手法でミネルバがわずか1ヶ月で再開花した経験が、この判断の根拠になっています。
アリアドネもその生命力を見せてくれています。審査期間中の開花に向けて、引き続き状態を観察していきます。
セダム・マトロナに花芽

花壇前面のアイキャッチプラントとして活躍するセダム・マトロナにも、花芽がついているのを確認しました。
3月から一回り大きく成長し、来園者の視線を引く役割をますます果たしてくれています。
ピンク系の花色が加わることで、庭の彩りがさらに豊かになるでしょう。
審査期間にちょうど良いタイミングで開花してくれることを期待しています。

アリウム・シュベルティも花芽が出てもう少しで開花というところまできており、球根たちが次々とバトンを渡す春のリレーは、まさに佳境を迎えています。
カマシアが準備する次の舞台
草だけでもボリューム感たっぷり

カマシアは現在、まだ草の状態ながらも、ボリューム感たっぷりの葉を展開しています。
花はまだ先ですが、その存在感だけで庭の一角をしっかりと支えてくれています。
今まさに花を咲かせる準備を着々と進めており、開花すれば庭の景色が一変するほどのポテンシャルです。
春から初夏にかけての次の主役候補として、大いに期待しています。

また、ツベロサムも花がポツポツと咲き始め、来週頃には見頃を迎えそうな勢いです。
今月の庭は、終わりゆく花と咲き始める花、そして準備中の花が同時に存在する、まさに春ならではの賑やかさを見せています。
まとめ|球根たちのリレーが続く春

4月の「Stewardship Garden: The Way」は、球根たちが次々と主役を交代しながら、庭に絶えず動きと彩りをもたらす月となりました。
倒れながらも個性的に咲いたフリチラリア・ペルシカ、審査期間に合わせて見頃を迎えたムスカリとオレンジビューティー、カットから再び花芽をつけたアリアドネ——どれも、この庭の植物たちの力強さを示してくれています。
ショーアップ審査を経て、次は7月のサステナブル審査へとつながる流れです。
植物と共に、この庭の「成熟への道」を丁寧に歩んでいきます。
4月の主なポイント
- ✓ ショーアップ審査(4/8〜4/15)本番を迎える
- ✓ ムスカリ・ダブルマジックが白から青のグラデーションで見頃に
- ✓ フリチラリア・オレンジビューティーが来園者の目を引く存在感
- ✓ フリチラリア・ペルシカが倒伏→自然木支柱で個性的な姿に
- ✓ スイセン(テタテート・タリア)・シラー・アルバが花期の終わりに
- ✓ ラナンキュラス・アリアドネが3月カット後に再び花芽をつける
- ✓ セダム・マトロナに花芽・アリウム・シュベルティも開花直前
- ✓ カマシアがボリューム感たっぷりの草姿で開花準備中
審査日程(再掲)
- ショーアップ審査:2026年4月8日(水)〜4月15日(水)
- サステナブル審査:2026年7月8日(水)〜7月15日(水)
- ファイナル審査:2026年11月6日(金)
第4回 東京パークガーデンアワードについて

ぐりんぐりんは、東京都・NHKが主催する「第4回 東京パークガーデンアワード」のファイナリストとして、夢の島公園で「Stewardship Garden: The Way」を管理しています。
庭の成長記録は、東京パークガーデン公式サイトやガーデンストーリーにて月1〜2回のペースで公開されています。
ぜひあわせてご覧ください。

