一度切り戻したラナンキュラスラックス「ミネルバ」が、わずか1ヶ月後にまた花を咲かせました。
同時に、クロッカスやフリチラリアが次々と芽を伸ばし、花壇全体が一斉に動き出す3月を迎えています。
4月上旬の第1回審査まで残り約1ヶ月。
この時期の管理は、日当たりの確保と開花調整が中心となりました。
バークや砂で覆われたエリアの植物は、グランドカバーを少しどけて太陽光に当てるだけで成長が加速します。
この記事では、東京パークガーデンアワード夢の島の3月12日の管理レポートをお届けします。
各植物の最新の生育状況や、日当たりが生育速度に与える影響、さらに審査に向けた開花調整の考え方まで理解できる内容です。
3月の管理|審査1ヶ月前の花壇

訪問日と花壇の状況
3月12日(気温12℃・最低5℃)に夢の島公園を訪問しました。
前回2月の訪問から約1ヶ月が経過し、多くの植物が目に見えて成長しています。
第1回審査は4月8日〜15日。
残り約1ヶ月というタイミングで、花壇を審査に向けた状態に整える作業が始まりました。
今回の作業内容

- カラス除けの柵を撤去
- 枯れ葉・ゴミの除去と清掃
- グランドカバーを調整して植物の日当たりを改善
- ラナンキュラスラックスの開花調整(切り戻し)
- 植物名札・QRコードの設置
日当たりが生育を左右する
グランドカバーで日光が遮られていた

海岸砂エリアでは、密度の高い砂がグランドカバーとして敷かれていたことで、植物の根元への日光が遮られ、他のエリアより生育が遅れていました。
グランドカバーを植物の周囲だけ少しどけて、根元に日光が当たるようにするだけで、成長が加速します。
肥料や水を変えなくても、「日当たりを確保する」というシンプルな操作が効果的です。
午後に日向になった瞬間、一斉に開花
この日、午前中の作業後に昼食で一時離席し、午後に戻ったところ、エリア全体が日向になっていました。
つぼみだったクロッカスが、日光を浴びてその短時間の間に次々と開花しています。
花が咲く条件として、温度だけでなく「日当たり」が決定的な役割を担うことを実感できる出来事でした。
庭づくりにおいて植物の置き場所・植える場所を選ぶことの重要性が、この一場面から理解できます。
ラナンキュラスラックス「ミネルバ」再び開花

切り戻しから1ヶ月で再び開花
2月に開花調整のため花茎を切り戻したミネルバが、約1ヶ月後の3月に再び開花していました。
切り戻しから短期間で再開花するこの再生力は、ラナンキュラスラックスという品種の強さを示しています。
今の時期に花を楽しみたい場合にも、ミネルバは特におすすめできる品種です。
花が終わりかけたタイミングで切り戻しを繰り返すことで、長い期間にわたって開花を楽しめます。
2度目の切り戻しを決断
ただし、審査は4月8日からです。
現在咲いている花を4月まで維持することは難しいと判断し、今回も咲いている花茎のみ切り戻すことにしました。
コンテストにおける開花調整は、「今の花を楽しむ」ではなく「審査のタイミングに最高の状態を合わせる」ことが目的です。
花を惜しみながらも切る、という判断が積み重なっていきます。
植物名札+QRコードの設置

来場者が植物を「知れる」仕掛け
今回、スタッフの手作りによる植物名札を花壇に設置しました。
花壇には全48種類の植物が植えられていますが、すべてに札をつけると看板だらけになってしまうため、4月の見どころとなる開花株を中心に設置しています。
名札には植物の一般名と学名が記載されており、さらにQRコードも印刷しました。
QRコードを読み取ると、ぐりんぐりんの植物図鑑ページに直接アクセスでき、その植物の特徴や育て方を確認できます。
花壇を「見るだけ」ではなく、気になった植物をその場で調べて深く知ってもらう
——来場者が能動的に楽しめる工夫です。
まとめ|4月の審査に向けて

3月の花壇は、多くの植物が一斉に動き出す最も変化の多い時期でした。
「日当たりを確保する」というシンプルな管理が、植物の成長と開花に直結することが改めて確認できました。
3月の管理まとめ
- ✓ カラス除けの柵を撤去し、花壇の見栄えを整えた
- ✓ グランドカバーを調整して日当たりを改善。クロッカスがその日のうちに開花
- ✓ ミネルバが切り戻しから1ヶ月で再開花。ラナンキュラスラックスの再生力を確認
- ✓ 4月の審査に合わせて、ミネルバを2度目の切り戻し
- ✓ フリチラリア・アリウムなど球根類が急速に成長中
- ✓ 手作りの植物名札+QRコードを設置。来場者が植物を深く知れる仕掛けを追加
4月の審査まで、水やり・傷んだ植物の交換・開花状況の確認を続けます。
次回のレポートは4月の審査前後を予定しています。
コンテストについて

東京パークガーデンアワードは、東京都・NHK主催の宿根草をメインにした庭づくりコンテストです。
5日間で制作した後、1年間かけて植物を育て、4月・7月・11月の3回の審査を経て2026年11月にグランプリが決まります。
コンテストの詳細は、東京パークガーデン公式サイトやガーデンストーリーでもご覧いただけます。
ぐりんぐりんのYouTubeチャンネルでも毎月の管理レポートをお届けしています。












