「庭に小道を作りたいけど、どの素材を選べばいいか分からない」
「駐車場にレンガを敷いたら割れてしまった」
そんな経験はありませんか?
実は、石材・レンガ・枕木は、それぞれ適した使い方が全く違います。
厚みや大きさを間違えると、すぐにガタついたり割れたりして、せっかくの施工が無駄になることも少なくありません。
この記事では、プロが実践する素材選びのポイントを解説します。
人が歩く場所なのか、車が乗る場所なのか、用途に合わせた最適な素材と施工方法が分かります。
なぜ庭に小道や飛び石が必要なのか

雨の日でも快適に庭を楽しむため
日本の和庭園に行くと、飛び石が配置されているのを見たことがあるはずです。
これは単なる装飾ではなく、実用的な意味があります。
飛び石は雨の日に土が跳ねるのを防ぎ、足元や服の裾を汚さずに庭を快適に歩けるようにしてくれます。
昔は草履や下駄しかなかったため、土の上を歩くと足元が汚れてしまいました。
飛び石の上を歩けば、雨の日でも快適に庭を楽しむことができたのです。
現代でも、庭にアプローチや小道があれば、庭の使い勝手が格段に向上します。
【素材①】石材:種類と選び方のポイント

ホームセンターでも手に入る石材
庭づくりで使用される石材には、さまざまな種類があります。
ここでは、今回の施工で実際に使用している代表的な石材をご紹介します。
主な石材の種類
- 石灰岩(インド産) エントランスにも使用される石で、やわらかい色味と自然な風合いが特徴です。
- トラバーチン 石灰岩の一種で、表面に気泡があり、上品で高級感のある印象に仕上がります。
- 砂岩(インド産) 比較的安定した質感で、住宅まわりのアプローチや階段にも使われる石材です。
- インドネシアの鉄平石 硬くて形状が安定しており、飛び石や小道に適しています。
- ポルフィード(参考) 色合いと表情に個性があり、比較用として並べています。
これらの石材は、ホームセンターや石材店でも取り扱いがあります。
ただし、店舗や仕入れ状況によって品揃えが異なるため、在庫や種類は事前に確認するのがおすすめです。
石材選びの最重要ポイント:厚みと大きさ

石材を選ぶ際、最も重要なのが厚みと大きさです。
大きくて厚い石ほど重く、地面に置いたときに安定します。
逆に、薄くて小さい石は軽いため、ガタつきやすくなります。
✓ 安定感のある石材
- ●サイズ:60cm×60cm以上
- ●厚み:5〜6cm以上
- ●施工方法:土や砂の上に置くだけで安定
! セメント固定が必要な石材
- ●サイズ:30cm×60cm程度
- ●厚み:2cm程度
- ●特徴:軽いため、土の上では動いてしまう
用途別の施工方法
人が歩く場所(アプローチ・小道)
厚み5cm以上の石であれば、以下の手順で施工できます:
- 地面を平らに整える
- 砂を敷く
- 石を置く
大きくて重い石なら、これだけでしっかり固定されます。
駐車場や多くの人が通る場所
より安定した施工が必要です:
- 地面を掘る
- 砕石(路盤材)を5cm入れて転圧
- モルタル(セメント+砂)を敷く
- 石を設置
下地をしっかり作ることで、長期的な耐久性が生まれます。
寒冷地の注意点
関東より北の凍結地域では、土の中の水分が凍って膨張し、石が押し上げられて動いてしまいます。
そのため、砕石の層を厚く取ることがポイントです。
地域別の砕石の厚み
| 地域 | 砕石の厚み |
|---|---|
| 関東 | 5cm |
| 寒冷地 | 15〜20cm |
| 北海道(駐車場) | 100cm以上 |
砕石を厚く入れることで、水分を排出しやすくし、凍結による被害を防ぎます。
【素材②】レンガ:種類と耐久性の違い

耐火レンガとアンティークレンガ
レンガは庭づくりの定番素材ですが、種類によって特徴が大きく異なります。
耐火レンガは、ピザ窯や陶器窯に使用される火に強いレンガです。
ベージュっぽい薄い色合いで、耐久性が高く、アンティークとして長期間使用できます。
ホームセンターで見かける赤いレンガとは異なり、高温に耐える特殊なレンガです。
レンガの焼成温度と強度
レンガの強度は、焼成温度で決まります。
焼成温度による違い
- 500〜600℃:一般的なレンガ
- 1200℃:高温焼成、硬く頑丈
- 天日干し:自然乾燥、脆い
高温で焼いたレンガほど、硬く頑丈になります。
価格は高くなりますが、長期的な耐久性を考えれば価値があるといえるでしょう。
凍結地域でのレンガ選び
寒冷地でレンガを使用する場合、凍結に強いレンガを選ぶ必要があります。
レンガが水分を吸収し、冬に水分が凍って膨張すると、レンガが割れてしまうのです。
関東より北の地域では、凍結に強いレンガを選びましょう。
関東より南であれば、天日干しレンガでも問題ありませんが、衝撃には弱いため注意が必要です。
ホームセンターで買える敷きレンガ

ホームセンターでは、地面に敷くための敷きレンガが販売されています。
敷きレンガの特徴
- 厚み:約2cm(耐火レンガの半分)
- サイズ:25cm×25cm
- メリット:安価でDIYに最適
ただし、厚みが薄いため、土や砂の上に置くと動きやすくなります。
セメントで固定する施工が有効です。
レンガの敷き方:2つのパターン
パターン①:びっしり詰めて敷く方法
レンガを隙間なく並べ、隙間に砂を入れます。
摩擦によって安定し、人が歩く程度であれば十分な強度です。
パターン②:ランダムに離して敷く方法
レンガの間隔を開けて配置し、隙間に植物を植えます。
ナチュラルな雰囲気の庭に仕上がります。
【素材③】枕木:本物とガーデン用の違い

本物の枕木の見分け方
枕木は、鉄道のレールの下に敷かれていた木材です。
本物の枕木には、以下の特徴があります。
本物の枕木の目印
- レールが通っていた場所がくぼんでいる
- 4箇所に穴が開いている(レールを固定していた跡)
- 厚み:14cm程度
- 長さ:2m以上
一方、ホームセンターで販売されているガーデン用枕木は、杉の木を加工したものが多く、本物の枕木とは異なります。
枕木の素材と耐久性
本物の枕木は、ヒバ(檜葉)やケヤキ(欅)といった硬木(ハードウッド)で作られています。
これらの木は油分を含んでいるため、水を弾きやすく、腐りにくい性質です。
素材による耐久性の違い
| 素材 | 種類 | 耐久性 |
|---|---|---|
| ヒバ・ケヤキ | 硬木(本物の枕木) | 約20年 |
| 杉 | 柔らかい木材(ガーデン用) | 約5年 |
杉は柔らかい木材のため、防腐剤で処理しても、土に埋めると約5年で腐ってしまいます。
枕木の防腐処理について
昔の本物の枕木は、体に悪い薬剤で防腐処理されていたため、使用に注意が必要でした。
現在では、安全な防腐処理が施された枕木が販売されています。
購入時には、「防腐処理の内容」を必ず確認しましょう。
枕木の施工方法
人が歩く場所
土の上に直接置くだけでOKです。ただし、シーソーのようにならないよう、固定した方が安全です。
駐車場(車が乗る場所)
以下の手順で施工します:
- 地面を掘る
- 砕石を5cm入れる
- セメントを4〜5cm入れる
- 枕木(厚み14cm)を設置
下地をしっかり作ることで、車が乗っても安定します。
枕木を縦使いする際の注意点
木材は、水が通る方向に腐りやすい特性があります。
枕木を縦に立てて使う場合、上から雨水が入ると腐りやすくなります。
鉄板や石でカバーするか、デザインとして取り入れましょう。
枕木を寝かせて使う(横使い)方が、水が入りにくく長持ちします。
素材選びの判断基準:用途と予算で決める
大きさ・厚み・重さが安定感を決める
素材選びの基本原則は、大きくて厚くて重いものほど安定するということです。
✓ 安定する素材
- ●サイズ:60cm×60cm以上
- ●厚み:5cm以上
- ●施工方法:土や砂の上に置くだけでOK
! セメント固定が必要な素材
- ●サイズ:30cm程度
- ●厚み:2cm程度
- ●特徴:軽くて小さいため、土の上では動きやすい
用途別の選び方
人が歩く程度の場所
大きくて厚い素材を選べば、土や砂の上に置くだけで施工できます。
DIY初心者にもおすすめです。
駐車場や多くの人が通る場所
セメントでしっかり固定する施工が必要です。
薄い素材でも対応できますが、下地をしっかり作りましょう。
予算の考え方:体積で決まる
石材・レンガ・枕木の価格は、体積(広さ×高さ)で決まります。
体積が大きいほど高価になるため、薄い素材の方が安価です。
セメントで固定する前提なら、薄い素材を選ぶことで、経済的に施工できます。
施工のしやすさも考慮する
60cm×60cmの大きな石は、重くて一人で持つのが大変です。
女性や高齢者がDIYする場合は、小さめのサイズを選ぶのも一つの方法でしょう。
まとめ:素材選びで庭の耐久性が決まる
庭の小道やアプローチに敷く素材は、用途に合わせて選ぶことが重要です。
素材選びの3つのポイント
- ✓ 大きさと厚み
大きくて厚いほど安定、土の上に置くだけでOK - ✓ 用途
人が歩くだけならシンプル施工、車が乗るならセメント固定 - ✓ 予算
体積で価格が決まる、薄い素材は経済的
素材別の特徴まとめ
- ✓ 石材
半永久的な耐久性、大きさと厚みで安定感が変わる - ✓ レンガ
高温焼成ほど頑丈、寒冷地では凍結に強いものを選ぶ - ✓ 枕木
本物の硬木なら20年持つ、ガーデン用は5年程度
どの素材も、適切に施工すれば長期間使用できます。
まずは、庭のどこで使うのか、どれくらいの人が通るのかを考えて、最適な素材を選びましょう。
詳しい施工方法や実例は、動画でも解説しています。


