段ボールで雑草は防げる? 庭のプロが検証するリアルな雑草対策
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庭の雑草、特にドクダミやヤブガラシに悩んでいませんか?
何度抜いても地下茎で増え続け、気づけば庭中に広がってしまう…
そんな経験をお持ちの方も多いはずです。

この記事では、ホームセンターで手に入る材料を使った4つの雑草対策を実験検証しました。中でも注目は「ダンボール×腐葉土」を使った自然素材の方法。
植物も育てられて、雑草だけを抑える画期的な対策です。

従来の防草シートや固まる土との比較もしながら、あなたの庭に最適な方法が見つかります。

雑草対策で本当に困るのは「地下茎タイプ」

庭の雑草には大きく分けて2種類あります。
1つは表面だけで増える雑草、もう1つは地下40〜50cmまで根を張る地下茎タイプです。

ドクダミ、ヤブガラシ、イヌワラビなどの地下茎タイプは、地上部を刈り取っても根が残っているため2週間で葉が出て、3ヶ月で元通りになります。

これが雑草対策の最大の悩みです。

完全に雑草を除去する2つの方法

実は、雑草を完全に除去する方法は2つしかありません。

1つ目は、40〜50cm掘り下げて根ごと土を入れ替える方法。
物理的に雑草を取り除くため確実ですが、広い面積では現実的ではありません。

2つ目は、コンクリートや石で土面を覆う方法。
雑草は石やコンクリートを突き破ることはできないため、隙間さえ作らなければ確実に防げます。

しかし、これらの方法は費用も手間もかかります。
そこで今回は、より手軽で効果的な4つの方法を実験しました。

【実験①】防草シート+砂利(定番の方法)

最も一般的な雑草対策が、防草シート+砂利の組み合わせです。

施工のポイント

安価な不織布タイプは破れやすく、数年で効果が薄れます。

立ち上がりは最低4cm確保することで、壁際からの雑草侵入を防ぎます。
砂利は4〜5cm以上の厚みで敷くことで、太陽光を地面まで届かせません。

注意すべきこと

地面の下に水道管や電気配線がある場合、金属ピンは絶対に使わないでください。
配管を傷つける危険があります。プラスチック製の樹脂ピンを使用しましょう。

固定ピンは50cm間隔が目安です。防草シートをピンと張った状態で固定することで、雑草の突き上げを防ぎます。

【実験②】固まる土(水で固まるマジカルサンド)

ホームセンターで人気の「固まる土」。
水をかけるだけでコンクリート状に固まる手軽さが魅力です。

施工方法

地面を平らに整え、3〜4cmの厚さで固まる土を敷き詰めます。
コテで表面を平らにした後、2回に分けて水やりをします。

1回目は表面が濡れる程度に優しく散水。1〜1.5時間後、2回目は全体に染み渡るようたっぷりと水をあげます。
夏なら1〜1.5日、冬なら2〜3日で固まります。

デメリットも把握しておく

固まる土は一度施工すると、植物を植えたり土を耕したりできなくなります。
また、排水桝などメンテナンスが必要な場所は避けるか、後で取り外せるよう計画しましょう。

薄く敷きすぎると、雑草の成長力で持ち上がることもあるため、最低3cmは確保してください。

【実験③】雑草が生えない砂(カインズ)

カインズホームセンターで販売されている「雑草が生えない砂」。
固まらないのに雑草を防ぐ不思議な砂です。

特徴と施工方法

この砂は焼却灰をリサイクルした人工砂で、4〜5cmの厚さで敷くだけ。
水やりも固める必要もありません。

カインズの実験では2年間雑草が生えなかったというデータもあり、手軽さでは最も優れています。

懸念点

サラサラの砂なので、猫のトイレとして使われる可能性があります。
ペット用の砂に似ているため、野良猫が多い地域では注意が必要です。

また、固まらないため、強風や大雨で砂が流れる可能性もあります。

【実験④】ダンボール×腐葉土(植物も育つ自然派対策)

最も注目すべきが、ダンボールと腐葉土を使った自然素材の雑草対策です。

なぜダンボールが雑草を防ぐのか

ダンボールは紙製(パルプ)のため、土の中で自然に分解されます。
分解されるまでの数ヶ月〜1年の間、雑草の成長を物理的に遮断します。

その間に腐葉土が土壌を改良し、植えた植物が根を張ります。
雑草よりも先に目的の植物が定着すれば、グランドカバーとなって雑草の発芽を抑えてくれます。

施工の手順

  1. 雑草を手で抜き、地面を平らにする
  2. ダンボールを広げて地面に敷く(ガムテープは除去)
  3. ダンボールに穴を開け、植物を植える
  4. 上から腐葉土を4〜5cm敷き詰める

この方法のメリット

他の3つの方法と決定的に違うのは、「植物を育てられる」点です。
雑草を防ぎながら、花壇として楽しむことができます。

自然素材だけを使うため、薬剤の心配もありません。
子どもやペットがいる家庭でも安心です。

ダンボールが分解される頃には土壌が改良され、植物が元気に育っています。
まさに「生かす雑草対策」です。

4つの方法、どれを選ぶべき?

それぞれの方法には向き不向きがあります。

防草シート+砂利は、人が歩く通路や駐車場など、耐久性が必要な場所に最適です。
固まる土は、見栄えを整えたい場所やぬかるみ対策に向いています。

雑草が生えない砂は、施工の手軽さを重視する方におすすめ。
ただし猫対策は考慮してください。

ダンボール×腐葉土は、花壇や植物を育てたい場所、自然素材にこだわりたい方に最適です。時間はかかりますが、最も環境に優しい方法です。

まとめ|雑草対策は「目的」で選ぶ

庭の雑草、とくにドクダミやヤブガラシは地下茎で増えるため、地上部を刈るだけでは根本的な対策になりません。
完全に除去するには土の入れ替えやコンクリートで覆う方法が必要ですが、今回はより手軽に試せる4つの方法を実際に検証しました。

雑草対策で大切なのは、「どこに使うか」「何を優先したいか」を明確にすることです。

  • 通路や人が歩く場所 → 防草シート
  • 見た目を重視したい場所 → 固まる土
  • とにかく手軽に抑えたい → 雑草が生えない砂
  • 植物を育てたい場所 → ダンボール × 腐葉土

なかでもダンボールを使った対策は、雑草を防ぐだけでなく土壌改良にもつながる、自然にやさしい方法です。
今回の実験結果は今後も継続して報告していきますので、雑草対策に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

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