庭のリフォームや植栽の整理で、樹木を抜きたいけれど
「時間がかかりそう」「力仕事で大変そう」と悩んでいませんか?
実は、抜根作業が何時間もかかってしまう原因の多くは、スコップの使い方を間違えているからなんです。
正しい方法を知らないと、根に何度もぶつかって掘り進められず、無駄な体力を消費してしまいます。
この記事では、年間100件以上の庭づくりを手掛けるプロが実践する「30分で樹木を抜く方法」を、具体的な手順とともに解説します。
抜根が大変な理由は「根の構造」にある

根は想像以上に広く深く張っている
樹木の根は、地上の枝が広がった範囲と同じくらい地中に広がっています。
例えば、幹から1.5m先まで枝が伸びていれば、根も同じく1.5m先まで伸びているのが基本です。
高さ2.5mの椿の木でも、根の範囲は意外と広く、しかも太い根が何本も張り巡らされています。
一般的な掘り方では根に阻まれて進まない
多くの方が間違えるのが、木の周りをアイスクリームをすくうようにスコップを使ってしまうこと。
この方法だと、スコップが根に対して垂直に当たってしまい、何度踏んでも全く進みません。
根の太さは、細いもので太いネギ程度、太いものだと人の腕ほどもあります。
これを上から無理やり切ろうとしても、スコップでは歯が立たないのです。
抜根を劇的に速くする3つのポイント

ポイント①:スコップは「横向き」に差し込む
最も重要なコツがこれです。
木の幹を中心に、時計の針のように放射状にスコップを差し込みます。
つまり、木に対して横向きにスコップを使うということです。
なぜ横向きが効果的なのか
根は木の幹から放射状に伸びています。スコップを横向きに差し込めば、根と根の隙間を狙って掘ることができます。
一方、縦向き(木に向かって垂直)に掘ると、根を真上から切ろうとする形になり、スコップが根にぶつかって全く進みません。
ポイント②:1箇所を深く掘る
浅く広く掘るのではなく、まず1箇所を集中的に深く掘ります。
スコップの刃(ヘッド部分)が完全に入るくらい、約30cmの深さまで掘り進めましょう。
深く掘るメリット
- 根の状態が目視で確認できる
- どのくらいの太さ・深さまで根があるかわかる
- 木を倒す方向が判断できる
深く掘った場所には空間ができるため、そちらに木を倒すことができます。
反対側には土があるため倒れませんが、空間がある方向なら木が傾き、残っている根の位置が把握しやすくなります。
ポイント③:太い根はスコップの幅で切断する
掘り進める中で太い根が出てきたら、その都度切断していきます。
スコップの刃幅くらいまで周りを掘って根を露出させ、のこぎりで両側から切り離します。片側だけ切ると邪魔になるため、必ず両側を切断するのがポイントです。

どんな根を切るべきか
太い根は木を支えるためのもので、養分を吸収する役割は先端の細い根が担っています。そのため、太い根は思い切って切ってしまって問題ありません。
逆に、細い根は土の中で微生物によって分解され、土の栄養になるため、無理に取り除く必要はありません。
実践!抜根の具体的な手順
手順①:枝を切り落とす
まず、木の枝をほとんど切り落とします。
地面ギリギリまで切ってしまうと、後で木を倒すときに持つ場所がなくなるため、地上120cm程度を残して切りましょう。
ブルーシートを敷いておくと、切った枝の片付けが楽になります。
手順②:木の周囲の地面を整理する
木の幹から半径20〜30cm程度の範囲で、草や障害物を取り除いて地面を露出させます。
この範囲がスコップで掘る作業エリアになります。
手順③:スコップで深く掘る
木の幹に対して横向きにスコップを差し込み、1箇所を集中的に掘ります。
スコップが根に当たって進まない場合は、少し位置をずらして根の隙間を狙いましょう。
カチカチと当たる感触があれば、そこに根があるサインです。
手順④:根を切断する
掘り進める中で太い根が出てきたら、周囲の土を取り除いて根を露出させ、のこぎりで切断します。
根が見えてくると、木の根元がどのような状態になっているかが把握できます。
手順⑤:木を揺らして倒す
ある程度掘れたら、木を左右に揺らしてみます。
どちら側に倒れやすいか、まだどこに太い根が残っているかが感触で分かります。
木を倒しながら、残っている根を見つけて切断していきます。
手順⑥:最後の根を切って引き抜く
最終的に1〜2本の太い根だけになったら、その周囲を掘って根を露出させ、のこぎりで切断します。
これで木が完全に抜けます。

抜根作業の注意点
周囲の植物に配慮する
木を倒すと、根が引っ張られて周囲の土が動きます。
近くに大切な植物がある場合は、根が引っ張られて傷つけないよう、事前に確認しておきましょう。
隣の木の根にも注意
掘り進めていると、抜きたい木以外の根が出てくることがあります。
隣の木も抜く予定なら切ってしまって構いませんが、残す場合は傷つけないよう注意が必要です。
無理に引き抜こうとしない
木を無理やり引っ張っても、太い根が残っていれば絶対に抜けません。
根の状態を確認しながら、切るべき根を見極めて作業を進めることが、結果的に最も早く抜根できる方法です。
必要な道具
抜根作業に必要な道具はシンプルです。
- 剪定ばさみ:枝を切る
- スコップ:土を掘る
- のこぎり:太い根を切る
- バール(あれば):土を崩す補助
特別な機械は不要で、一般的な園芸道具だけで作業できます。
まとめ:スコップの向きを変えるだけで抜根は劇的に楽になる
樹木の抜根は、正しい方法を知っていれば30分程度で完了する作業です。
重要なポイントは3つ:
- ✓ スコップは木に対して横向きに差し込む
- ✓ 1箇所を深く掘って根の状態を確認する
- ✓ 太い根はスコップ幅で切断する
多くの方が何時間もかけている原因は、スコップの使い方を間違えているだけ。
向きを変えるだけで、根の隙間を狙って効率的に掘り進められます。
この方法なら、プロでなくても十分に抜根作業ができます。
庭のリフォームや植栽の整理を考えている方は、ぜひ試してみてください。
実際の作業の様子は、YouTube動画で詳しく解説しています。
