「広い庭をどう活用すればいいか分からない」「家族みんなで楽しめる庭を作りたい」「焚き火やバーベキューができる特別な空間が欲しい」と考えていませんか?
実は、250平米の広い庭でも、3つのポイントを押さえれば、家族の成長と共に育つ特別な空間を作ることができます。
直径6mのファイヤーピット、四季を楽しむ植栽、そして子供や犬が走り回れる芝生スペースがあれば、第2のリビングとして機能します。
この記事では、長野で実際に作った250平米の庭づくりを解説します。
石積みファイヤーピットの作り方、ナチュラリスティックガーデンの植栽選び、施工期間1ヶ月半の流れが分かります。
プロジェクト概要|長野で250平米の庭づくり

長野の新築住宅での庭づくり
今回のプロジェクトは、長野県の新築住宅を対象に、約250平米(約75坪)の庭づくりを行った事例です。
施工期間は1ヶ月半で、9月中旬から10月下旬までかけて完成させました。
この庭は、総勢20名が集まって楽しめる「第2のリビング」をコンセプトにしています。
焚き火やバーベキューを楽しみながら、長野の美しい風景を眺められる特別な空間です。
3つの大きなポイント
この庭づくりには、3つの大きなポイントがあります。
1つ目は直径6mの石積みファイヤーピット、2つ目は四季の変化を楽しむナチュラリスティックガーデン、3つ目は子供や犬が走り回れる芝生スペースです。
ポイント1:直径6mの石積みファイヤーピット

20名で囲める円形デザイン
ファイヤーピットは、直径6mの円形で、大人20名または子供30名が着席できるサイズに設計しました。
焚き火やバーベキューを楽しみながら、みんなで語り合える第2のリビングとして機能します。
円形にすることで、どこに座っても火を囲んで会話できるのが特徴です。
使用した石の種類
ファイヤーピットには、3種類の石を使い分けています。床石と積み石には信州鉄平石、一番上の座面には御影の黒、そして裏側(背中側)には籠石を使用しました。
信州鉄平石は長野の地元で採れる美しい石で、表面が平らで積みやすく、見た目も自然で美しいのが特徴です。
御影の黒は座面として使うことで、デザインのアクセントになります。
45cm半地下構造の理由
ファイヤーピットは地面から45cm下げて、半地下構造にしています。
この理由は2つあります。
1つ目は、南側に広がる長野の美しい風景を邪魔しないためです。
ファイヤーピットの高さを抑えることで、座ったときも立ったときも、景色を楽しむことができます。
2つ目は、雪解け水の排水対策です。
長野は雪が降る地域なので、雪解け水がファイヤーピットに流れ込んで地面に染み込むようになっています。
そのため、ファイヤーピットの地面部分にはセメントを一切使っていません。
裏側の工夫

ファイヤーピットの裏側(背中側)には、信州鉄平石ではなく籠石を使用し、あえてラフに積んでいます。
籠石は信州鉄平石と同じ山で採れる石ですが、製品用として加工・選別されていないため、形や大きさにばらつきのある自然石です。
半地下構造のため、この裏側は完成後に土に隠れて見えなくなります。
それでも寒冷地である長野の気候を考慮し、寒さの影響を受けにくく、崩れる心配がないよう、裏側も籠石でしっかりと積み上げています。
ポイント2:ナチュラリスティックガーデン

四季の変化を楽しむ植栽
ナチュラリスティックガーデンとは、グラス、宿根草、落葉樹を使って、四季の変化を楽しむ庭のスタイルです。
グラスは風が吹くと波のように揺れて、とても美しい景色を作ります。
宿根草は春に芽吹き、夏前には花が咲き、夏には新緑のグリーン、秋には紅葉、そして冬は種をつけて、その様々な種の形を楽しむことができます。
つまり、春夏秋冬、四季を通じて表情が変わる植物です。
植栽リスト
今回の庭で使用した主な植物は以下の通りです。
- ユーカリグニ(オーストラリア原産、-20℃まで耐える、丸い葉が可愛い)
- 白樺(4m超の大木、樹形が美しい)
- スモークツリー
- アオダモ(樹形が良い、生産者から直接選定)
- ブルーベリー
- 宿根草
- 球根
- グラス
樹木選びのこだわり
樹木を選ぶ時は、生産者のところへ直接お伺いして、全ての木を見させていただきます。
その中から1本、この庭に合う木を選んで注文します。
今回のような個性的な庭にも合う、樹形の良い木を選びました。
大きな自然石でドライなテイストに

ナチュラリスティックガーデンというと、草原や牧場のような平らで広い場所をイメージする方も多いと思います。
しかし今回は、大きな自然石を何箇所か配置して、よりドライなテイストにしました。
ファイヤーピットの石、配置した自然石、そして植物のコンビネーションが、この庭の大きな特徴です。
長野の自然に調和しながらも、無骨でありながら日本人の私たちにはどこか懐かしくて温かく感じるデザインになっています。
ポイント3:走り回れる芝生スペース

TM9芝生で遊べる空間
この家では犬を飼っており、また小学3年生のお子さんがいるため、家族みんなで走って遊べる広い芝生スペースを設けました。
芝生には、TM9という高麗芝をブレードアップした品種を採用しています。
TM9は通常の芝生に比べて刈り込み回数が少なく、管理の手間を抑えられる点が特徴です。
約250平米という広さを生かし、子供や犬が思いきり走り回れるだけでなく、庭の一角にはキャッチボールや投球練習ができる簡易的な野球のマウンドも作成しました。
遊びの幅が広がり、成長に合わせて使い方を変えられる空間になっています。
ファイヤーピットやナチュラリスティックガーデンと組み合わせることで、日常使いから家族の遊び場まで、多目的に活用できる庭に仕上げています。

施工の流れ|4日目の進捗

5段積み上げ完了
施工開始から4日目のお昼過ぎ、ファイヤーピットの石積みが5段まで完了しました。この時点で、座面の高さまでどれくらいあるか、残りどれくらい積めば良いのかを確認します。
5段積んだ時点で計算したところ、残り3段積めばちょうど良い高さになることが分かりました。
合計8段で座面の高さになる計算です。
石積みのポイント
石積みの作業では、ある程度積んだら完成を意識して残りを積んでいきます。
4日目でここまで進んでいれば、順調なペースと言えます。
裏側は籠石でラフに積み、表側は信州鉄平石で美しく仕上げます。
見える部分と見えない部分で石を使い分けることで、コストを抑えながらも美しい仕上がりになります。
完成|1ヶ月半で第2のリビングが完成

9月中旬から10月下旬まで
工事が始まったのが9月の中旬で、半袖で汗ばむような夏の気候でした。
完成したのが10月の下旬、落葉樹の葉っぱが落ち始める頃です。
施工期間は1ヶ月半でした。
完成した庭の様子

完成した庭を見ると、250平米という広さがよく分かります。
直径6mのファイヤーピットを中心に、周囲にグラス、宿根草、落葉樹が配置され、芝生スペースが広がっています。
ファイヤーピットに立つと、身長180cmの横田さんのサイズ感から、その大きさが分かります。
30名の子供たち、もしくは20名の大人が使うことを計算して設計しているため、かなりのスケール感です。
南側の景色を楽しむ
この庭は南の方に開口が広く取ってあります。
長野の風景を見るためで、その風景を邪魔しないようにファイヤーピットの高さを抑える方法を取り入れました。
半地下構造にすることで、座ったときも立ったときも、長野の美しい景色を楽しむことができます。
まとめ:子供の成長と共に育つ庭

250平米の広い庭を、3つのポイントで活用することができました。
直径6mの石積みファイヤーピット、四季の変化を楽しむナチュラリスティックガーデン、そして子供や犬が走り回れる芝生スペースです。
この庭づくりのポイント
- ✓ 直径6m、20名で囲めるファイヤーピット
- ✓ 信州鉄平石、御影の黒、籠石を使い分け
- ✓ 45cm半地下構造で景色を楽しむ
- ✓ 雪解け水の排水対策(セメント不使用)
- ✓ グラス、宿根草、球根、落葉樹で四季を楽しむ
- ✓ TM9芝生で走り回れるスペース
- ✓ 施工期間1ヶ月半で完成
2年、3年、10年と育つ庭
2年、3年、10年と、子供たちの成長と共に植物も自然石も育っていきます。
この庭は、ここに住まれる皆さんにとって特別な思い入れのある空間へと育ってくれると思います。
春には芽吹き、夏には新緑、秋には紅葉、冬には種の形を楽しむ。
四季折々の変化を感じながら、家族の思い出が積み重なっていく庭です。
長野の自然に調和する庭
長野の自然に調和しながら、無骨でありながら日本人の私たちにはどこか懐かしくて温かく感じる庭。
石と植物のコンビネーションが、長野の風景と一体になって、特別な空間を作り出しています。
焚き火を囲んで語らい、四季の変化を楽しみ、子供や犬が走り回る。
そんな豊かな暮らしを実現する庭が完成しました。
自然と共に暮らす庭づくり

今回の長野の庭づくりのように、その土地の自然と調和しながら、家族の暮らしに寄り添う庭を作ることが大切です。
ぐりんぐりんは、東京都・NHKが主催する「東京パークガーデンアワード」に参加しています。このコンテストは、宿根草をメインにした庭づくりを競うもので、結果は2026年11月に発表される予定です。
季節ごとの植物管理や、庭づくりのコツについては、東京パークガーデン公式サイトやガーデンストーリーにて月1〜2回のペースで記事が公開されています。
また、ぐりんぐりんのYouTubeチャンネルでも、庭づくりの実例や植物の管理方法を定期的に発信しています。ぜひあわせてチェックしてみてください。


