朝、カーテンを開けると、庭のレモンの木に光があたっている。まだ、小さな緑色の実が、葉っぱの間から覗いています。
『少し大きくなったね』
そんな何気ないひと言から、今日が始まります。果樹のある庭は、特別な設備がなくても、家族の日常を少し豊かにしてくれます。
花が咲き、実が膨らみ、色づいていく。その変化を、毎日の暮らしの中で自然と見守ることが出来ます。

果樹があるお庭って?
果樹が教えてくれる季節
春:白い花や薄ピンクの花が咲き、やわらかな香りが庭に広がります。
初夏:花が落ちた後に、小さな実が付き始めます。
夏:強い日差しの中で、少しずつ実が育ちます。
秋から冬:緑だった実が黄色く色づき、収穫の時期を迎えます。

季節の移ろいを、カレンダーではなく庭の変化で感じられることが、果樹のある暮らしの魅力です。また、食べるために育てるとなると、小学生のときのアサガオの観察のように、頻繁にお庭への出入りが増えそうです。
収穫は、家族のイベントに!

『今日は採取してみようか』
脚立を出して、子供が果樹をもぐ。
手のひらに1年かけて成長した実がずっしり
切った瞬間に広がる、さわやかな香り~~たまりません。
その果樹
レモンなら、そのまま夕食のから揚げに添えられる。または、はちみつレモンや自家製レモネードにもなりますね。
フェイジョアやブルーベリーなら、おやつに
みかんなら食後のデザートに。
『お庭⇒食卓』その距離が近いことは、子供にとっても、大人にとっても、特別な体験のひとつです。
育てるということは?
果樹は、植えたら終わりではありません。最初の内は、水やり、枝を整え、たまに虫取り、少し手を掛けます。
でも、その手間は、負担というよりも『お庭と関わる時間』になっていきます。
家族と同じ木を見て、同じ変化に気づき、実を味わう。果樹は、庭の中に小さな共同作業を生み出してくれます。
最初は、果樹にしか目がいかなくても、時間が経つにつれて、木の足元に視点が向かいます。次に、家から果樹までの動線や道からその向こうへと、、、
そして、果樹と合うハーブを植えようかな。野菜、生ける花、途中にベンチを置いて、、などといつの間にかお庭にそのご家庭らしさがでてきます。

柑橘は、ご家庭にちょうどいい
レモンやみかんなどの柑橘類は、コンパクトに育てることができ、常緑樹なので、1年中ミドリを楽しむことが出来ます。

花には、香りがあり、実は目にも鮮やかです。樹形も丸くなりやすい性質です。メインの木としても、実用の木としても、バランスの良い存在です。
日当たりと水はけを確保してあげましょう。そうすれば、ご家庭の庭でも十分に育てることが出来ます。
実りは、思い出になる
『今年は、たくさん実がなったね』『去年は小さかったね』
そんな会話が、毎年積み重なっていきます。
果樹は、家族の時間の中で少しずつ大きくなって、気づけば思い出の背景になっています。
庭にある1本の木が、暮らしの記憶をつくっていきます。新規のお客様の中に、『この金柑には思い入れがあって』『小さいころ、実家に梅があって、育てたくなった』というエピソードをよく耳にします。
それくらい、子供のときの体験は大人になっても根深く残っているんです。また、それも果樹のある庭の魅力かもしれません。

日々の暮らしを少しだけ豊かに
特別なコトはなにもしなくてもいいです。
朝、木を見る。水をあげる。実を1つ収穫する。
その繰り返しが、暮らしに小さな楽しみを増やしてくれます。

果樹のあるお庭は、一緒に育っていく庭をつくります。家族と一緒に育てる1本の果樹の木から、実りのある豊かな暮らしをはじめてみませんか。
オススメの果樹
レモン

特徴
学名:Citrus limon
- 常緑小高木
- 樹高:2~3m程度に管理できる
- 4月に白い花に良い香り
- 秋~冬に黄色い実を収穫できる
育て方のポイント
- 日当たり必須(半日以上あたってほしい)
- 水はけの良い土壌
- 寒冷地では防寒対策(-3度以下は注意)
- 風よけがあると安心
オススメの使い道
- 空揚げや魚料理にひと絞り
庭で取れたレモンをそのまま食卓へ
香り立ち方が新鮮です! - はちみつレモン
輪切りにして蜂蜜につける
子供のおやつや風邪予防にも - 自家製レモネード/レモンスカッシュ
炭酸水と合わせれば、猛暑も乗り切れる! - レモンケーキ/パウンドケーキ
皮のすりおろし活用できます
レモンの管理については、こちらから
⇒レモンの実を付ける管理方法
キンカン

特徴
学名:Citrus japonica
- 常緑低木
- 樹高:1.5~2m程度
- 冬にオレンジ色の小さな実
- 皮ごと食べられる
レモンより寒さに強く、家庭向き
育て方のポイント
- 日当たりを好む(6時間~)直射日光も大丈夫
- やや乾燥していても丈夫にそ育つ
- 剪定は、間引く程度
- 実付きが良い
実が多く、子供が掴みやすい高さです。トゲには注意を
オススメの使い道
- そのまま丸かじり
皮ごと食べられるのが最大の魅力! - 甘露煮
冬の定番、風の季節にとても嬉しい - キンカンシロップ
お湯割りや炭酸割にも利用可能 - ジャム
ヨーグルトやトーストに
フェイジョア

特徴
学名:Acca sellowiana
- 常緑中低木
- 樹高:2~4m
- 初夏にTropicalな南国花が開花
- 秋に甘い香りの実がつきます
銀色の葉色と花が特徴
爽やかな果樹としても人気
育て方のポイント
- 日当たり~半日陰可能(3時間以上~)
- 耐寒性あり(-5度くらい)
- 受粉樹が近くにあると、結実しやすい
- 自然樹形が丸くなりやすい
フェイジョアの剪定の仕方については、yutubeで公開中!
⇒フェイジョアの冬剪定はNG?|冬でもできる正しい剪定方法と注意点
オススメの使い道
- そのままスプーンで食べる
半分に切って中身をすくえます。甘酸っぱい洋ナシの味です - ジャム・コンポート
香りが強く、加工に向いてます - スムージー
ヨーグルトとバナナとの相性バッチリ! - サラダのアクセント
プチプチという触感がサラダと案外相性が良いです。花も食べられます
みかん(温州みかん)

特徴
学名:Citrus unshiu
- 常緑小高木
- 樹高:2~4m
- 日本の家庭に馴染み深い柑橘
育て方のポイント
- 日当たりと水はけが良い(日当たり半日以上~)
- 風よけがあると安定
- 病害虫の確認は定期的に
オススメの使い道
- そのまま食べる
王道の食べ方、こたつにミカンです - ミカンジュース
絞るだけで贅沢な味わい - マーマレード
皮も活用できます! - ピール
皮を砂糖漬けにしたおやつです
最後に

果樹のある庭は、ただ観賞するだけにはとどまりません。また、ただ実を収穫するための場所でもありません。
花が咲く喜びや実が色づく発見、そして家族で味わうひとときまで、暮らしの時間そのものを豊かにしてくれます。手をかけて分だけ愛着が増して、毎年の実りが思い出として積み重なっていきます。
1本の果樹から、家族の物語がはじまるのです。





