植物好きの”子供のための庭づくり”【参加する庭】目黒区

このお庭は植物好きの小学生のお子さんのために、とご連絡頂きました。どんどん増えていく植物と鉢植え、落ち葉は増え忙しい毎日に手が付けられないという状態でした。ご希望は現状の整理、管理が楽、そしてデザイン性を求められていました。そして多くの造園会社さんに問い合わせ、僕たちがご提案するテーマやデザイン、何より考え方に共感していただきお庭づくりを実現することに決めていただきました。

他にも大きな2本のエゴノキの落ち葉問題や雑草対策など、敷地全体を見直す機会となり3度目の打ち合わせを経て、さらに植物にとって一番ベストな時期を待ちました。お庭のデザインなどはカッコイイや可愛いもの大切ですが、何より重要なのはこの根本となる”テーマ”です。

”テーマ”とは皆さん個々に抱える問題、希望やイメージだったりします。ひとつのゴールに向かって解決策としてデザインを考えていきます。それは私たちがカッコイイと感じる独りよがりなものではなく、各ご家庭皆さんと作り上げる大切な過程でもあるのです。

 

◆DESIGN:ぐりんぐりん
◆WORK:ぐりんぐりん
◆場所:目黒区
◆施工期間:1.5週間
◆予算:100万円

”洋”の庭

【施工前】

目黒区の個人邸の玄関に面した洋風の施工前の庭

パッと見た感じ、乾燥してるなぁという印象でした。露出した根っこと乾ききった砂土、独特な樹形となったミモザもあってそう感じたのでしょうか。南東の道路に面した場所にあるお庭は朝日と午前中、そして夕方に少し日が差し込む環境です。

【施工後】

目黒区の植物が大好きな息子さんのための参加型の庭づくり

不釣り合いだった水鉢はもう片方の庭へ移動。何より大切にしたのはテーマ。息子さんがもらってきた植物を自分で植えたくなる!そんな”参加型の庭づくり”を実現してみました。そのためにエンターテイメント的要素を加えて、楽しいお庭になりました。

テーマパークやハイキングで見かける”道しるべ”を庭に取り込んだ実例

テーマパークによくあるアイテムの道しるべを設置、駐車場やもう一つのお庭への案内、そしてこの洋風のお庭を『ナッツガーデン』と命名して思わず何だろう~って、興味を持ってもらえるよう設計。

歩くとシャリシャリと音がする胡桃の殻で防草効果バッチリ

そのナッツとは地面の”胡桃”のこと、防草シートを敷いてその上に大量の胡桃の殻を撒いて、歩くとシャリシャリ音が鳴るようにしました。もちろん防草効果もバッチリです!胡桃の殻はまず見ためがとってもキュート!誰が見たって驚きと笑顔がありますね!実際に歩いてみると耳にも楽しさが溢れるので感動します!

目黒区で施工した植物好きな子供のための庭づくり

レンガは小道のように、手作り感あるように並べてみました。これがあるおかげで『このお庭は入っていいんだ』って思うようになります。足跡でも面白いですし何だって楽しい!皆がどんどん入って行けるようにするのが目的です。

目黒区の植物が大好きな息子さんのための参加型の庭づくり

植物はもちろんレモンをはじめ、タイム、ローズマリーなど食に関するものは定番!アナベルや薔薇もあって手を入れれば入れるほど、本当に嬉しい結果が楽しめる植栽になっています。ハーブや果実はとても料理に使いやすい食材です。豊かな暮らしとは、お庭で育てた食材を収穫して食す。このちょっとした手間が”心の豊かさ”なんです。この洋のお庭には驚きと喜び、感動があるのが最高の空間なのです。

”和”の庭

【施工前】

目黒区の手入れがされていない和風のお庭

一方、洋の庭の西側には”かつて和風庭園だった”ような場所があります。まだまだ素敵な植物たちが育っていたのが印象的でした。ギボウシ、ヤブラン、ツワブキ、アジサイなど日陰を想定して植えられています。育ち方や状態を観察して環境に適しているなぁという感想でした。

育てるのに楽しいには無理のない、環境に適した植物を植えるコトです。植物たちは元気で健康に育っていき、そのチカラを存分に楽しむことが出来ます!それがお庭を好きになるポイントの一つだと考えています。

【施工後】

目黒区の和風のお庭のリガーデン

もともとあった植物たちを出来るだけ活かす庭づくりです。一部は移植して良い位置へ引っ越ししてもらいました。また植物好きな人たちにありがちな”鉢植え問題”。どんどん鉢植えが余ってくる問題を解決するために、余った鉢植えを地面に2/3ぐらい埋め込んで、高低差を活かして植物を植え込んでいます。

下の砂利のため風景が一辺倒になりがちですが、高低差があり色んな形を大きさ、そしてデザインの鉢植えがあることでお庭のアクセントになり、『どんな植物を植えようかな』っという楽しみになっていきます。これもお庭に参加してもらうためのキッカケづくりとなりますね!

円形に配置してモダンさを感じてもらうための砂利敷きをおこなった和モダンの庭

またシックになりがちな和風ガーデンを簡単にモダンにするやり方、それは”材料と配置”です。砂利は砂利、だけど素材や色を変えることでそれは刺激的なアクセントになります。特別なことをしなくても楽しいお庭づくりは簡単に実現できるのです!

お庭にとって大切なのは明確な目的を持つこと

息子さんに植物を植えてもらうために、大切なのは”余白”です。植えるスペースを準備しておくことが大切です。『ぜひ、ここに植えてね!』と明確に気づいてもらうような場所を準備することです。そして実際に植えてもらって、はじめてこの和のお庭は完成!となるのです。

植物好きなお子さんが植物を植えやすような参加型の庭づくり

私たちが一番オススメするのが”参加型の庭づくり”です。それは見るだけじゃない、お庭にどんどん入って行って植物を観察したり育てたり、植え替えて花やハーブ、果実を収穫するのを積極的に楽しんでもらうためのお庭づくりです。

そういった”体験”が人生にとって、もっとも価値あることだと信じているのです。そして何より子供たちにとって、体験とはその後の人生を大きく左右するかけがえのない経験となるのです。植物は生き物です、皆さんの助けがあって初めてその素晴らしいチカラを発揮してくれます。植えて育てる、そして収穫して五感で楽しむことが何より心豊かな経験となっていくでしょう!

私たちは植物の育て方も皆さんにお伝えしています。やっぱり結果が出ると嬉しいですし、もっとお庭を好きになってもらえます!もちろん私たちを呼んでくれればメンテナンスをしっかりやらせていただいています。この目黒区のお庭も年二回の管理を実施しています。それは皆さんとの交流の歴史でもあります。息子さんがどう育っていくのか、私たちは植物を通じて仲良くなった”植物仲間”なんです!