6月に入り、パークガーデンの景色がまた少し変わりました。
穂が風に揺れるグラス、静かに花茎を伸ばす宿根草、土の中でじわじわと根を張りはじめた植物たち。賑やかに咲き誇る花だけでなく、そのあいだに広がるグリーンや草丈の変化にも、この季節ならではの豊かさが感じられます。
今回は、6月上旬のパークガーデンの様子をお届けします。
6月上旬の全体の様子

6月4日の全体の様子です。植物たちの草丈がぐっと上がり、葉のボリュームも増して、庭全体に動きが出てきました。
見頃を迎えた花が目を引く一方で、穂を立てはじめたグラスや、これから伸びようとしている宿根草の葉が層を作り、庭に奥行きが生まれています。まだ咲いていないものも含めて、今この時期の景色として楽しめる雰囲気になってきました。
見頃を迎えている植物たち
アリウム’レッドモヒカン’

存在感たっぷりのアリウム’レッドモヒカン’が、ちょうど見頃を迎えています。通り過ぎる人の目にもよく留まるようで、花壇の中でひときわ目を引く存在です。
雨風で倒れかけたものは、木の支柱を使って丁寧に固定しました。自然の力に寄り添いながら、できる範囲でサポートする。そんな管理のあり方も、このガーデンらしさのひとつです。
ストケシア’ホワイトスター’

ストケシア’ホワイトスター’も見頃を迎えました。花茎が30cmほどすっと上がり、清らかな白い花が咲いています。6月12日の様子です。
主張しすぎず、でも確かな存在感を持つ花です。周囲の植物との調和がとても自然で、この時期の庭に静かな彩りを加えてくれています。
アキレア’テラコッタ’

アキレア’テラコッタ’は、ボリューム感がずいぶん増してきました。花が横へ横へと広がりを見せ、まさにピークを迎えている様子です。
平らに咲き揃った花姿は、風に揺れるグラスとの対比がとても美しく、庭の中でやわらかなアクセントになっています。
トリトマ ‘オレンジバニラホプシクル’

トリトマ ‘オレンジバニラホプシクル’は、見頃を迎えたものとまだこれからのものが混在しています。1年目で花が咲くかどうかわからなかっただけに、しっかりと花を咲かせてくれたことはうれしい成果でした。
オレンジから黄色へのグラデーションが目を引き、夏の庭らしい力強さを感じさせます。まだ蕾のものも含めて、これからしばらく楽しませてくれそうです。
これからの成長が楽しみな植物たち
カラマグロスティス’カールフォスター’とディスカンプシア’パラバ’

グラスの仲間も、それぞれ見ごろを迎えつつあります。カラマグロスティス’カールフォスター’は5月上旬から穂が出始め、6月上旬にはすっかり穂が出揃い、やわらかな茶色へと変化してきました。風が吹くたびにさらさらと揺れる様子が、庭に動きと奥行きを生み出しています。

ディスカンプシア’パラバ’の穂も満開になりました。カールフォスターが縦へすっと伸びるのに対し、ディスカンプシア’パラバ’は穂が横へと広がっていて、二種のグラスが対照的な表情を見せてくれています。
セダム マトロナ

セダム マトロナの花も咲き始めました。銅葉と淡いピンクの花のコントラストが美しく、落ち着いた色合いが庭にやわらかなアクセントを加えてくれています。
うどんこ病が少し気になる部分もありますが、今のところ様子を見守っているところです。植物の状態を丁寧に観察しながら、必要なときに対応していきます。
ユーパトリウム’ベービージョー’とエキナセア’フェイタルアトラクション’

ユーパトリウム’ベービージョー’の蕾が立ち上がり始めました。草丈は60〜70cmほど。まだ蕾の状態ですが、これから夏にかけてしっかりと花を咲かせてくれるでしょう。

エキナセア’フェイタルアトラクション’は個体ごとの差がはっきり出ています。60cmほどに立ち上がったものもあれば、20cmほどの草丈でもう蕾をつけているものもあり、それぞれのペースで成長している様子がよくわかります。まばらに開花も始まり、庭の中にそっと花を咲かせています。
ヘリオプシス’ブリーディングハーツ’

ヘリオプシス’ブリーディングハーツ’も開花が始まっています。花茎は70cm前後まで伸び、すっと立ち上がったものもあれば、まだこれからというものも混在しています。
これから咲く花芽もしっかりついており、7月のサステナブル審査にも花を咲かせてくれる予定です。夏の庭を力強く彩ってくれそうで、今から楽しみにしています。
アガパンサス(白花)

アガパンサス(白花)も開花しました。咲いたばかりの花はとても美しかったのですが、その後雨が続いたため、花が溶けてしまった部分も見られました。
また、花房が重くなり茎が倒れかけたため、支柱を使って立て直しました。自然の力に任せながらも、必要なタイミングでそっとサポートしていきます。
オトコエシと秋に咲く宿根草

今回、オトコエシも庭に加わりました。6月12日の様子です。素朴ながら清々しい雰囲気を持つ植物で、庭の中に自然になじんでいます。
秋に咲く宿根草たちも、草丈が高くなり、葉の数も増えてきました。まだ花の時期ではありませんが、緑のボリュームが庭の奥行きをしっかり支えています。夏を超えて、どんな表情を見せてくれるか、今から楽しみです。
トリトマ ‘オレンジバニラホプシクル’(一部)、ヘリオプシス’ブリーディングハーツ’(一部)、アガパンサス(白花)
セダム マトロナ、オトコエシ
管理作業について
ベロニカ’フェアリーテイル’の切り戻し——7月の開花に向けて

ベロニカ’フェアリーテイル’は5月下旬に一度花が終わったため、花茎をカットしました。そして6月上旬には、5月下旬の時点で蕾として残していた部分も、合わせてカットしています。
これは、7月にもう一度しっかり花を咲かせるための管理作業です。切り戻すことで株に力が蓄えられ、次の開花につながります。少し手を入れることで、長く花を楽しめる。宿根草の管理の面白さのひとつでもあります。
土づくりの様子

チップをどけると、ミミズがちらほらと顔を出してくれました。
ミミズは土が健康な証拠。有機物を分解し、土をやわらかく豊かにしてくれる存在です。このパークガーデンのコンセプトでもある「肥沃な土をつくる」という方向性に、土の中からしっかり応えてくれているようで、思わず嬉しくなった瞬間でした。
まとめ|見頃と準備中が混在する季節

6月のパークガーデンは、見頃を迎えた花とこれから育つ植物が混在する、移り変わりの季節を感じられる場所になっています。
咲いている花の鮮やかさだけでなく、穂の揺れや葉の重なり、草丈の変化にも、季節のリズムが感じられます。花壇は今この瞬間も少しずつ変化し続けています。
次の審査は7月。どんな表情を見せてくれるか、引き続き記録していきます 🌿
6月の主なポイント
- ✓ アリウム・ストケシア・アキレア・トリトマが見頃を迎えている
- ✓ ヘリオプシス’ブリーディングハーツ’が開花。7月の審査にも期待
- ✓ アガパンサス(白花)が開花。雨の影響で支柱でサポートしている
- ✓ グラス2種の穂が出揃い、庭に動きと奥行きが生まれた
- ✓ ベロニカ’フェアリーテイル’は切り戻しで7月の再開花に備えている
- ✓ チップの下にミミズを確認。土の健康を実感できた
審査日程
- ショーアップ審査:2026年4月8日(水)〜4月15日(水)
- サステナブル審査:2026年7月8日(水)〜7月15日(水)
- ファイナル審査:2026年11月6日(金)
第4回 東京パークガーデンアワードについて

ぐりんぐりんは、東京都・NHKが主催する「第4回 東京パークガーデンアワード」のファイナリストとして、夢の島公園で「Stewardship Garden: The Way」を管理しています。
庭の成長記録は、東京パークガーデン公式サイトやガーデンストーリーにて月1〜2回のペースで公開されています。ぜひあわせてご覧ください。

