千葉県佐倉市のとある山の畑に
参加者さんが集まって、先生をお迎えしました
先生はおなじみ『岡本よりたか先生』
岐阜にお住まいで無肥料無農薬の循環型農業を実践
各地域で講演会や実践講習会を開催されています
私は昨年の2019年に渋谷で種についての講演会
そして新宿で無農薬無肥料プランター栽培に参加
今年から畑でも実践講習会を迎えています
今後、皆さんのお庭で家庭菜園のある庭づくりを
オススメするためであり
それは今後の生活スタイルに繋がっていく試みです
もくじ
3月『苗づくり』土をつくり種を蒔く!
前回はプレ講習というコトで
先生ご不在の中、簡単に今回の講習会の説明と畑見学を行いました
それから20日後、2020年3月21日
またこの千葉県佐倉市の畑に戻ってきたのです
前回より菜の花がいっぱい成長してる気がしますね!
■座学
今回、座学が行われる畑の隣りにある古民家です
ただ古いというだけとは言われるものの、あるだけ素晴らしいですね!
ちなみに部屋を仕切っていた、襖は柱が歪んていて外せませんでした
岡本先生を招いて座学です
ざらっと自己紹介を行って、さっそく無肥料無農薬の野菜づくりの説明に!
皆さん、集中して行われていたので画像はありません
循環農業について
岡本先生が一番にお話しになったのは、自然農法、無肥料無農薬だけではない、もっと大切な『種を収穫する』農業だということ。そしてその種をつかって野菜を収穫、また次の年へつながる『循環農業』であるということ。資材を買ってこない、自然にあるもので賄うということ。その定理と言葉の意味でした。それはこれから私たちが行っていく野菜づくりの理解でもあったのです
連続講習会座学にて
そしてどんな土づくりを目指すのか、野菜には何が必要なのか
それは前回参加したプランター栽培と共通するものでした!
こちらの岡本先生が出されている本に詳しく説明されています!
■実地講習
そして畑へ移動してきました!
やっぱり外が気持ちいいですね
この日はかなり気温も高く20℃ぐらい
平年より3週間ぐらい早い気候らしいです
岡本よりたか先生は、今の畑の確認をおこなっていました
この佐倉市の畑は4年目を迎え、かなり畑の土づくりが進んでいるそうです
循環農業の畑ではいずれ耕す必要がなくなるみたいですよ!
そしてこれから畑で野菜づくりを実践する方々のため
畝の位置取り、ゾーニングを教えていただきました!
一番注意するのは、地中のミネラルの動き、そして遊びです
この畑は山の斜面にあります
山のミネラルは雨によって下の方へ流されていきます
当然ですが畑のミネラルも、どんどん下に流されていきます
ですので、畝をどういった方向で作るのか?
ミネラルが流れないように堰き止めるように作る方がいいのです!
流れの矢印の方向に畝をつくると流れちゃいますよね
そして去年の野菜を使って、野菜づくりの位置、交配などの説明です
これは種を取る目的において、とても大切な話でした
同じ科の野菜は仲間であり、花粉で簡単に混ざってしまうのです
キャベツなのか、白菜なのか、ブロッコリーなのか
分からない野菜が出来てしまって、それは美味しくないらしいのです!
そんなに簡単に混ざるなんて、生命の神秘ですね
アブラナ科はどれも菜の花が咲くのです!
花だけみても区別つかないし、もはやこの時の野菜も区別は難しい
ただ種を取るためには受粉しなくてはいけない
風が花粉を運ぶのか、ハチが運ぶのか
それによって種の強さが変わるそうです!
生き物の特性として、なるべく距離的に遠く同士が交配する
その方がより強い子孫が残るそうです
実は私たち人間でも同じなのだとの研究もあります!
雑草は野菜づくりで大切な存在です
循環農業ではすべて雑草を除去することはありません
畑にとって良い雑草、悪い雑草があるのです
雑草は時として畑のミネラルになり、虫を遠ざけ
野菜づくりのエネルギーになるのです
さらに『雑草堆肥』と言う大切な栄養素になっていくそうです!
さらに計器をつかって、今の土壌の状態を確認します
ベテランになれば見ただけで分かるらしいのですが
野菜づくりが初めての方々、畑、土地ではオススメらしいです!
土壌の栄養素や状態はどんどん変化していきます!
リン、窒素、カリウム、ph、EC値、アルカリ性、酸性など
そのたびに状態を整えてあげる必要があります
■雑草堆肥
岡本先生がオススメしている『雑草堆肥』です
これは肥料として、ミネラルの補充として土壌に追加して使うモノです
この循環農業の”第一の核”と考えていいほど、大切な要素です
材料は畑の土、広葉樹の落ち葉、米ぬか、水が主です
広葉樹は山で果実を作ります、野菜が美味しくなるそうです
米ぬかは野菜づくりにおけるポイントです!
ここに畑の抜いた雑草も入れちゃいます
乳酸発酵で農薬も分解してくれるそうですよ!
出来た雑草堆肥は安全無害というわけです
今回は昨年つくった堆肥を混ぜます
また混ぜたものが微生物でどれだけ分解されているか
実際に確認してみます!
草木灰、もみ殻、がそのまま見えますね
さらに落ち葉にまざって小枝などが入っています
堆肥は分解が進むとどんどん黒い色の土になっていきます
左が雑草堆肥、右が畑の土です、かなり色が変化していますね
堆肥にいろんなミネラルが混ざってきているのです
材料を混ぜたら、ビニール系のカバーをします
温度を50~60℃になるようにします
温度が下がってきたら、天地返しを行います
天地返しの際、米ぬかがあればさらに入れます
この作業を5~6回繰り返し
季節によりますが3~4ヵ月で堆肥として使えるそうです
ポイントは”匂い”
はじめはカビが発生するそうです、放線菌の匂いだそうです
それが落ち着いたら土の匂いがしてくるそうです!
こちらはまだまだ若い堆肥ですね
材料がそのままの形状で残っています
ワンポイントとして、樹皮や小枝は除去した方がいいそうです
昆虫が好むので卵を産み付け、幼虫が出たりするそうです
カブトムシが取れたりしますけどね!
そしてまた山に盛りにして、乳酸発酵を促します!
堆肥をつくっている真下の土も使えるので
穴の中で堆肥をつくらず、山にして作った方がいっぱい使えるそう!
■苗床づくり
基本的にナス科の野菜は苗床で発芽させて
畑やプランターに移植するそうです
本来なら苗床、小さなポット、それから畑と移動させるそうです
今回、用意されていたのは
赤玉土、ピートモス、パーライト、草木灰です
そして市販されている土壌”銀の土”
この材料を使った土壌の作り方はコチラ
プランター栽培の土壌づくりを参考にしてください!
⇒『無肥料プランター家庭菜園』実際に育てよう!講習会
銀の土は岡本先生の知り合いが作っている
肥料が入っていない最高の土壌です
一袋¥1.000円ぐらいです!
かなりフカフカの土壌で
すごい多くの種類の材料がはいっています!
ある意味、最高の肥料なしの土壌です
肥料はこの雑草堆肥を使えばOKなので
この天然肥料を手に入れましょう!
やっぱり自分で少量でも作る方がイイですね
今回はこの雑草堆肥を苗床に使います!
種や植物にとって甘い、優しい苗床を使うというコトです
ふるいにかけて細かい土壌にします
大きな分解されきっていない葉っぱカスや枝は
入れないようにしましょう!
こんもり土壌が出来上がりです!
こんな良さそうな土壌になるんですね
面白い、素敵です!
そして”セルトレイ”をご説明してくださいました
これは苗床に使うための、小さなポットが24個連結したトレーです
- セルトレイ:安い、柔らかく手で押す、2回ぐらいで使い捨て
- プラグトレイ:128穴ぐらいで100~150円、裏から棒で苗を押し出す
- エクセルトレイ:硬質でずっと使える、128穴~で一枚、¥500円ぐらい
これらは発芽させるための苗床ですので
必要な穴の数だけ使いましょう!カットしてもいいですね
普通の黒いポットでやっても全く問題ありません!
プランター栽培の時は、黒ポットを苗床にしています
この場合はポットに二か所ぐらい種を植えます!
⇒『無肥料プランター家庭菜園』実際に育てよう!講習会
そして”水はけの違い”を見せてくれました
比較するのは”雑草堆肥”と”畑の端っこの土”です
雑草堆肥は抜群の水はけで、スッと水が消える様です!
ザっとトレイに土壌をつめて
あくまで入れるだけで、ギュウギュウしていません
最後に他のトレイを使って一回、軽くギュっとされていました
トレイは同じ大きさなので、便利な使い方ですね
こうして苗床をつくります!
■種まき
色んな種を準備してくださっています
トマト、カボチャ、ナス、スイカ、キュウリ、ズッキーニ、など
昨年、この畑で収穫した種や先生が持ち込んでくれた種まで!
自分の種を今から準備してもいいですし
この畑の種が自分の種になってもイイですね!
もう行われていましたが、種のおすそ分けなども面白いです!
種蒔きは指先で穴をあけて行います
穴の深さは、人差し指の爪の半分
グイっとさして種を蒔きます
ポイントとしてナス科、トマトなどですが
とても小さいのです!
指でつまむことも難しいぐらいなのです
苗床にいれても、水撒きでどこかに行ってしまうことも!
そのため苗床が出来たら、水をかけてしまうのです
濡らしといてから指で穴をあけ種を蒔きます!
そうしとけば種まきの後で
水やりのときにプカプカしない!と言うわけです
皆さんで楽しみながら種まきです!
いいですね!楽しそうでした!
爪の半分、穴を開けたら、種を下向きに差し込みます
種には方向があります、切れ込みがある方と無い方
大きな種だけでいいですよ!
種を蒔いたら上に土壌をかぶせます
周りから寄せるようにするとイイみたいです
最後に上から手で、全体をグっと押すようにします
詳しくはプランター栽培の方でご説明しています!
⇒『無肥料プランター家庭菜園』実際に育てよう!講習会
ナス科の種です、キュウリ、ズッキーニですね!
これも大きな種ですので、植える向きがあります
それをご説明しておきますね!
基本的に”種”は、少し割れている片側からしか
発芽しないそうです!
片側から茎と葉っぱ、そして根っこが出てくるのです!
そして”種”の蒔き方なんですが
岡本よりたか先生は、発芽する方を下向きに
差し込んで、全部埋めること!というコトです
もしくは横向きでもOKだそう
つまり上向きに植えないように!というコト
下向きが一番強い発芽が得られるそうです!
種を蒔いたら、ネームプレートをつけましょう!
どこに何を植えたのか、分からなくなりますし
発芽したところで、何が何なのか区別つきません!
そして水やりなんですが
岡本よりたか先生がやり方を教えてくださいました!
簡単ですが、高い位置から広範囲に!
リールホースでも同じですので種まき後は注意しましょう!
しかし葉っぱが出てくるとちょっと変わってくるでしょうね
水やりは葉っぱにやるのでは無く、地面にあげるからです
今後、先生がどうおっしゃるのか
楽しみですね!
■質問タイム
最後に質問コーナーがありました
今日の実習に関してだけではなく
循環農業とか何でもOKでした
経験者の方々はいろいろと確認されていました
未経験者は何を質問していいのか、分かりませんよね
私も初めて学ぶことや、ちょっと前に実践を始めたばかりなので
まだまだ言われた通りやってみるだけです!
しかし、いまだにトマトの種から発芽しないけど…
種からの発芽のポイントは『土の温度』らしいです!
まとめ
一年間で体系的に野菜づくりを学ぶことになりました!
土、堆肥づくり、畝づくり、種、発芽、管理、収穫、種取り
とにかく大変な学びになりそうです!
今回は”たい肥づくり”、”種まき”でした
基本の基本ということです!
特に堆肥や土づくりは大切ですね
種まきは何度でもチャレンジしましょう!
と、言うことでした
”蒔く”は草かんむりに”時”です、時期を間違えないように!
種まきに関しては、私が今現在
苦労して実践していますので
ぜひご覧ください!
何度も発芽しませんでした
そして今でも発芽していません
そこで新しい作戦を繰り出します!
お楽しみに!
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