皆さんが良くご存じのイングリッシュガーデンに代表されるように、今のお庭づくりに”レンガ”はとても大きな存在となっています。正直なところ日本庭園以外では、必ずと言っていいほど使われています。
それは当然なことなのかもしれません、レンガの歴史は古く、紀元前6000年のメソポタミア文明からはじまり、全世界に広がっていたと言われています。
そんなレンガですが実はいろんな種類があるのです。意外にも作り方さえも違ったりするのです。
それを全部ご説明するより、私たちがよく見かける”主なレンガ3種”を知っておいた方がいいですね!そのレンガを使ったお庭づくり”使い方7選”をご紹介します!
もくじ
レンガ3種
1:赤レンガ、焼過レンガ
皆さんが”レンガ”と聞いて一番想像する、いわゆる”赤レンガ”です。横浜などでは”赤レンガ倉庫”と言って昔から使われてきました。
これは粘土を型取りして焼き上げたレンガで、粘土の中の鉄分の影響で赤くなります。
建築にも使われるほど耐久性があり強固なレンガです。世界中で良く使われおりレンガの基本と言えるでしょう!もちろん日本でも本当によく見かけます、一軒家から貿易用倉庫、東京駅など。
通常200~300円ぐらいで販売されていることが多いです。
このレンガが経年変化すると、本当に素晴らしい味わいが生まれます。自然素材から作られたアイテムのすばらしさは、まさにソコにあるのです。
これは建て替えられる前の東京駅、オリジナルの赤レンガです。欠けや割れなどは”味”、汚れやくすみや”馴染み”として!これは人口素材では決して出来ない、自然素材の大きな特徴と言っていいでしょう!
見た目にはそっくりな”赤レンガ”があります。それは焼いておらず、製作工程が少なく手間がかかっていない、安価なものも存在します。
それは一個100円以下、かなり安い価格で販売されており、環境や使い方、予算で選択するべきです。
冬に凍結する地域、または建築などある程度の強度を必要とする場合には、しっかりと焼き上げたレンガを使う方が良いです。
2:耐火レンガ
他のレンガと同じように原料は粘土ですが、火に強い耐火物質として”耐火マグネシウム”などを混ぜ
焼き上げたレンガのことです。
耐火性があり、火であぶっても熱を持つのは表面だけです。裏側が熱くなることはありません。
よく使われるのがバーナーなど火を使う作業台として、またはBBQなどを行うコンロ台、ピザ窯として
使われるので見かけることもあるでしょう!ノーマルなものは、一個300円前後で販売されています
ピザ窯などは熱効率をあげるために半円形に作られることがほとんどです。そのため耐火レンガも扇状になっているモノもあり、円形を作りやすいようになっています。
またピザ窯の中の下の部分は、ピザ生地を直接置くこともあるので、大きな平らなサイズの耐火レンガがあります。
また耐火レンガは色合いが白っぽく、アンティーク調になるとさらに良い雰囲気を演出してくれます。角が欠けていたりすると、柔らかい印象を与えてくれて、お庭や植物になじむこと間違いなしですね!新品よりアンティークの方がお庭には良さそうですね!
3:不熱成レンガ、乾燥レンガ
不熱成とは”熱で出来ていない”という意味なのですが、通常レンガは粘土を焼いて固めていますが、この場合はは薬剤などで固めているだけの状態なのです。
そして乾燥レンガは粘土を型取って熱を入れるのではなく、乾燥させて固めている状態のことです。
焼くか焼かないか、何が違うかと言えば”耐久性”の違いがあるのです。
焼いた方がコストはかかるが、強いレンガができる。焼かない場合は安く作れるが、強度も限りがある。種類によってメリット、デメリットがあります。
”強度が弱い”と言ってもお庭づくりには問題ない場合があります。例えば、地面が凍結せず、また人が歩くだけの場所、こういった場合には、安価な”焼いていないレンガ”でも問題なく使える場合があります。
車が停まる駐車場などでは、強度に乏しいのですぐに割れてしまうでしょう!何に使うかは十分に吟味しましょう。
ただ”乾燥レンガ”は安いんです!赤レンガなどと比べると、半額ぐらいで買うことができます。いろんなモノがあるのですが、一個100円以下のモノもあります。条件に合うのならお庭づくりには強い味方ですね!
レンガの使い方7選
では、実際にお庭づくりにレンガが使えるのは、一体どんな場所や役割なんでしょうか?正直なところレンガは何にだって使えます。
その中でも”ナチュラルガーデンの庭づくり”に合う、オシャレなレンガの使い方をご紹介します!
1:花壇
”花壇”と言えば”レンガ”というくらい、レンガが使われているイメージは強く定着しています!サイズとしても使いやすく、高さの調整にも便利です。皆さんがDIYで挑戦する場合でも、比較的簡単で完成したときの達成感もありますよね!
地面にレンガを一段置く、それだけでその場所は花壇になるのです!簡単なので手間も材料費もかかりません。手作りに自信がなくてもこれなら出来そうですね!
ちょっと大きめのレンガを使えば、一段だけでも高さを出すことができます!この事例はモルタル(砂とセメント)を使っています。安定感と安全性、そして強度があります。
セメントを使うのは自信が無い、もっとナチュラルに作りたい!と言う皆さんにご紹介するのが”地面に埋める”それだけで十分花壇としての役割は果たせます。
ピッタリそろえるより、ランダムに設置することで自然なナチュラルテイストな花壇スペースになるので、お庭の雰囲気に合わせて施工方法を選んでください。
強度はありませんが、ナチュラルガーデンの庭づくりには最適な施工ですね!手作り感と優しいイメージが演出できます。
”高さ”が違うと感じる印象も違いますね、これはかなり背の高いレンガの花壇です。ちょっと”硬い”感じがしませんか?レンガの面積が増え、硬いしっかりした印象になります。
当然ですが強度も必要ですし、安全性なども大切です。そのためレンガの中に鉄筋を入れる必要が出てきます。
レンガの使い方と言えば花壇が一番メジャーな使い方ですね、DIYでも簡単にできますので、ぜひチャレンジしてみてください!
詳しくは⇒初心者でもアンティークレンガで簡単DIY!おしゃれ花壇を作る!
2:アプローチ
アプローチは広い意味合いで”通路”として考えます。お庭の中をあるくための通路、玄関まで行くための通路といった場所のことです。
レンガを地面に連続して設置することで簡単に施工ができます。並べ方やデザイン性にこだわってみましょう!
レンガだけじゃなくて枕木をいれた通路ですね!遊びや意匠を感じることができますね。枕木が良いアクセントになっています。地面に埋め込んでセメントなどはつかっていません。
レンガの隙間に植物が入って成長出来るので、自然なテイストが強くなります。施工も簡単で楽しいと思いますよ!
こちらは庭園の中のレンガの通路です、レンガの並べ方に違いがあります。いろんな並べ方ができますので試してみましょう!
この場合はレンガをセメントなどで固定せず、地面にそのまま2/3ぐらい埋めて安定させましょう!経年変化するとレンガが動いて凸凹になります。
ナチュラルガーデンにはよくあることですが、それも自然の風景に溶け込んで最高の味になってくれます。どんなお庭に育てたいのかイメージをハッキリして、施工方法を選んだ方が間違いないでしょう。
3:駐車場
駐車場で使う場合は自動車という重いモノがのりますので、かなり強度がある施工方法で作る必要があります。乗用車でも1トンぐらいの荷重がかかります。
そしてレンガも固くしっかりしたものを選ぶ方が良いと思います。もし割れてしまったら修繕も大変ですからね。
これは一般的によく見られる”レンガの駐車場”です。赤レンガで施工方法もかなり強固に作られています。車の自重で凹む心配がありません。
劣化したり、ちょっとした施工ミスがあるとレンガが割れてしまうことがあります。
これはレンガ同士に隙間がない、目地が無い施工方法のレンガの駐車場です。これはセメントなどで固定しておらず、レンガを隙間なく連続しておくことで、レンガ同士の摩擦で動きにくくする”インターロッキング”というものです。
皆さんがよく見かける場所、歩道とか公園内でこのインターロッキングを施工することがあります。施工が簡単でセメントを使うより安価で、目地が無い分、見た目もスッキリします。
ただ絶対的に固定はしていないので駐車場として弱く、年数とともに動いてしまったり、凹んだりしているのはよく見かけます。しかし、固定していないと言うことは、修繕も比較的簡単に出来るという利点もあります。
自動車のタイヤが乗るところだけレンガを使った場合です。真ん中のボコボコした部分は、”緑化ブロック”といって植物を植えられる隙間があるブロックです。これはもう植物の部分は枯れてしまって無くなっていますね。
この場合も施工方法はインターロッキングと一緒で、セメントで固めることはほとんどありません。緑化ブロックはインターロッキング用のブロックなのです。
駐車場でレンガを使う場合は、レンガそのモノの強度が絶対必要ですし、施工方法も考えて選択しましょう。
4:門、壁、塀
レンガは建築資材です。建築物をつくるために発展して広まってきました。それを門や壁に使うことは当然と言えるでしょう!
歴史的建造物にレンガが使われているのはよく見かけます!この場合はレンガの内部に鉄筋が入っています。強度もかなり頑丈に作ることが可能です。
”門”としても同じ構造です。この場合は鉄筋で躯体をつくって、周りをグルっとレンガで囲む感じでつくります。
最近はブロックを積んで塗装することが多いですが、こういったところでもレンガを使えると、グッと印象が変わりますね。重厚感と自然さが増し、シャレている感じがします。
洋風の雰囲気を演出するなら、門や壁にレンガを使うことをオススメします!皆さんのお庭や入口を、あっという間にヨーロピアン・テイストにしてくれます!
アイアンを組み合わせるとそれはもうお城と言っていいでしょう!かなり高級感がありますね!
積み方で工夫した場合です。目隠しもできますし、風通しも良さそうですね!植物とうまく組み合わせて、こういったレンガの使い方も良さそう!
”壁”という感じはまさにコレです。敷地を仕切る意味合いで使っています。お庭と通路という感じですね!
または駐車場とお庭を分けるなどいろんな場面で使えそう、オススメです!かなりオシャレにできそうな予感!
5:オブジェ、鉢植えスタンド
”百聞は一見にしかず”ということで、そのまんまご覧の通りです!鉢植えやオブジェとして活用します鉢植えに高低差を付けたい場合など、レンガを台にしてみましょう!簡単にリズムがあるお庭になります。
こういった工夫はイングリッシュガーデンでもよく見られます、今あるものを活用する。それもお庭づくりの一環です!
レンガと自然石でデザイン的につくった感じ、とても良いですね!お庭のコーナーでこんな感じに作れるとデットスペースにならず、アクセントになってお庭が立体的にできますよ!
何かの代わりとして自然素材のモノを使う、それだけで絵になります。特別なことが要らない、いろんなことに使えるのがレンガの良いところ。
まさに”世界にひとつだけのナチュラルガーデン”の第一歩と言えるでしょう!
6:水栓、水道
レンガ素材の水栓はよく見かけますね。とくに大きな公園などに設置されていたりします。構造も簡単です、先に水道管を立ち上げておいて、グルっと囲むようにレンガを積むだけです。
こんな壁から水道蛇口が出てるのも、とても面白いですね!水受けもレンガで出来ていると、かなりオシャレな場所になりそうです。
水路としてのレンガです。昔は水道もレンガの道を通っていたとか、歴史を感じる使い方ですね。水道に関して、皆さんのご自分の敷地内の水道管はDIYすることができます。
しかし水漏れが起こるなど、難しい場面があるので、出来る限り専門家にお願いした方が良さそうですね!
7:BBQ台
なかなか個人で有するには大変なのか、個人邸で設置しているのは拝見したことはありませんが、お庭を遊びつくすには最高のアイテムですよ!
とても素敵なバーベキュー台ですね!コンパクトでシンプル、車輪でもつければ移動だって出来る!
アイアンと耐火レンガを使って、夕食にお庭でバーベキュー出来れば、毎日の生活に潤いができますよ!
まとめ
そもそもレンガは、人間の文明が始まったときから私たちの周りに存在したアイテムなのです。建築はレンガと共に発展をしてきました。つまり私たちの生活にはレンガがあって当然ということです。
近年では建築で活躍の場が少なくなり、今ではお庭で一番使われています、私たちの生活になじんだガーデン・アイテムです。
私たち庭好きにとっては一番馴染みがある素材ですし、DIYに挑戦しやすい!まずはお庭のデザインを考えてみましょう!鉢植えの台として花壇として、レンガは皆さんのお庭を素敵な空間へステップアップしてくれます!
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