皆さんのお庭にあるウッドデッキ、もう一段ステップがあればなぁ。ここに階段があればなぁ。そんな風に思ったことありませんか?
そんなちょっとした庭づくりの時、簡単にDIYで作れる”ウッドデッキのステップの作り方”をご紹介します。これは実際に神奈川県の葉山町で施工した実例です。
もくじ
簡単にステップをつくる
画像を見れば皆さん、アレ?って感じませんか?ステップの材料ってコレだけなんです。なんだか一気に自分にも出来そうな気がしませんか?
画像の左側の下駄みたいなものは、ステップの足、支柱の部分です。これは地面に接する部分ですので、今回は耐久性がある材木を用意しました。
材木は”セランガンバツ”というハードウッドの一種です。バツは関東近辺ではウッドデッキの材木として一般的によく使われています。ハードウッドの中では価格も抑えられており、サイズのバリエーションも豊富です。
耐久性はノーメンテナンスで15年~20年ぐらいです。もっと安価な材木がありますが耐久性、耐水性が心配で、メンテナンスが必要になってきます。
住宅もウッドデッキも、そしてステップも同じですが、初めは”基礎”から作ります。何でも基礎が大切でしっかり作っておきましょう!
ホームセンターなどで売っている”コンクリート平板”です。厚みは6cmを使っています。通常はこの下に砕石とモルタルを敷いて設置します。
土を掘って、砕石を敷き転圧、モルタルを敷いて平板を設置する。今回の基礎の固定の仕方はレンガの花壇をつくる場合と同じですので、ぜひ参考にしてみてください。
⇒初心者でもアンティークレンガで簡単施工DIY!おしゃれレンガ花壇をつくる!
ご自宅に余っているレンガなどで代用することも出来ます。多くのレンガも6cmの厚みがあります。割れる可能性があるので砕石とモルタルは使って設置しましょう。
基礎のポイント
『コンクリートの平板の高さを揃えると、後々施工が楽になります。支柱のカットが同じ寸法で済むからです。平板の高さがそれぞれ違うと、材木の支柱の長さを、一本ずつ長さを計算してカットする必要があります。』
基礎の上に先ほどの材木を乗せた状態です。材木はセランガンバツ、ウッドデッキの材木としては関東方面では一番使われている材木の種類です。
支柱が4セット並んでいますが、前後2つでひとつのステップになります。階段状ですので前は低く、後ろは高い。
支柱の高さのポイント
『下の画像の”高さ・H”の長さが等しくなるよう最初に計算してください
地面からウッドデッキの床の高さを(今回の場合)3等分すれば長さが出ます』
ステップの幅(ワイド・W)はお好きな長さにします。今回は1m35cm、人が楽に安全に通るためには70cmあればいいとされています。
レングス・Lは長さです、ステップの広さのことで足を乗せる部分です。通常の階段は15cm以上とされていますが、自分の足のサイズを考えると分かりやすいでしょう。または使う材木の幅で考えても良いと思います。
ハードウッドで施工した支柱の材木に、横板を付けてそれぞれを一体化していきます。この横板を”幕板(まくいた)”と呼びます。幕は想像通り、垂れ幕みたいな意味合いですね、支柱など、ステップの中を隠す役割もあります。
既存のウッドデッキはレッドシダーという材木で作られてるようです。ステップの支柱などにはハードウッドを選びましたが、床板など表面の材木にはレッドシダーを使います。
ウッドデッキとステップの色合いですが、レッドシダーは2~3年ぐらいから、表面が日に焼けてグレーに退色していきます。約5年ほどでウッドデッキと違いが分からないぐらい同じ色合いになります。
通常はこのレッドシダー、塗装をして使った方が劣化を防止出来ますよ。
床板を貼るポイント
『初めに端っこの床板を貼ります
あとは均等割りにして床板を置いてみましょう!』
隙間は”目地(めじ)”と言うのですが、ウッドデッキの多くは隙間を3~5ミリあけています。その隙間から雨水が落ちていくので、ステップも同じように目地をあけて施工します。
この画像は床板の両端を固定したあと、残りの床板を並べたところです。それぞれ隙間をあけて均等に並べていきます。
それからビスを打ち込む位置に印をつけていきます。ビスが一直線に並ぶ、同じ間隔でビス留めされていると素敵ですね!
綺麗にビス打ちされているのが分かります。床板同士の隙間も均等に取ります。
幕板は横だけではなく、正面も付けてくださいね。それから床板を付けることをおススメします。
DIYのポイント
図面を描いてみる
自分だけが分かればいいので”こんな感じのステップが欲しい!”って、イメージ図を描いてみることをおススメします。頭の中だけではなく、目に見える形で確認した方が色々と気づきがありますよ。
材木の種類によって規格の寸法が違います。まずどんな材木で作るのか?それはどんな寸法なのか?ネットやホームセンターで確認してみましょう!
モノづくりは”準備が8割!”、しっかりした準備が出来ればあとは組み立てるだけ。それが完成への近道です。
材料の準備
どうしても電動工具が必要になってきます。近年ではホームセンターで貸し出しもやってますので、利用してみるのが良いでしょう。また材木のカットも有償でやってくれるところも多いです。大変な部分はお願いするのも完成への近道ですね。
ビスはステンレス製のモノを選んでください。水に強い素材なので長持ちします。そしてビスの長さは突き抜けないよう、また浅すぎないようなサイズを選びましょう。最低でも材木に2cm、入れるようにしないと強度が確保出来ませんのでご注意を!
ハードウッドは下穴を開けてからビス留めします。レッドシダーなど柔らかい材木は下穴が無くても問題ありません。
確認しながら組み立てる
モノづくりに焦りは禁物です。いちいち確認しながら組み立てていきます。間違った後で修正する方が大変です。まずは材木を置いてみる、寸法を確認してみる。それから下穴、ビス留めです!
ちょっとのズレはご愛嬌!それがDIYの醍醐味ですから、出来ちゃえばオールオッケー!
1枚の板を他の材料と固定するときは必ず2か所ビスを打つことが好ましい。
赤〇はビスを打つ位置の参考です。一か所につき2本のビス留めすることを心掛けましょう!
ビスは表の材木を貫通して、裏側の材木に固定されます。ビスの長さは裏の材木に最低でも2cm、打ち込める長さで考えましょう!
モノづくりは綺麗さや器用さを争うものではなく、自己満足のひそやかな楽しみです。まずは一つ完成させてみる。その達成感や喜びを味わってみてくださいね!
まとめ
大切なのは”やってみること”、分からなきゃ誰でもいいので聞くこと。ホームセンターの店員さんだって、近所の誰だって、聞けば何か教えてくれます。知らないまま過ごすより、きっと豊かな暮らしをおくれると思います。
一番大切なのは”行動”、”チャレンジ”、そして”体験”です。さぁ鉛筆と紙を準備して、何を作りたいのか自由にイメージしてみましょう!