第85回池坊目黒教室!3年1ヵ月目!『つぼみの桃と菜の花の自由花』
いよいよ3年目に突入した池坊の学び
いよいよ先生からのダメ出しも厳しくなり
いよいよボヤボヤしていられなくなってきました!
それはいけばなの花材、生け方が難しくなってきたのと同じくして
脇教授という位になって、先生の要求が上がってきたというコトです
それはずっと続く螺旋の成長を生むのですね
厳しい日々に突入していく予感!
池坊には大きく分けて花生けの方法が6パターンあります
その中でさらに細かく決められた生け方、約束事がいっぱいあるわけですね
私が今現在、生けたことがある方法は2パターン、まだ見ぬ方法が4つもあるのですね
花はつぼみが美しい、太くなった花の花
今回の花材をご紹介します!
桃、菜の花です
そして自由花をいけます
またいずれ自由花や池坊について詳しく特集を組みたいですね!
■菜の花
先生がおっしゃるには、最近の菜の花はぶっとくなったとのコト
もっと繊細な茎で軽やかな感じだったそうです
たしかにセロリみたいな太さがあるんですね
しっかりした茎なんですが、昔の菜の花を知らない私としては何とも
花の部分は本当に繊細で、かなり薄い感じがします
その太さって需要があって生産者さんが太くしてるってコトですが
いったいどんなところで使われるんでしょうか?
私がしってるフラワーアレンジメントでもそんな感じはないんですが。。。
寒さや乾燥に強い、一年もしくは二年草、チリメンハクサイの園芸種、苗販売は少なく種から育てることが多い
- 種まきの2週間前に腐葉土や苦土石灰を混ぜた土を耕しておく
- 緩効性化学肥料を混ぜておくと成長が良い
- 9~10月に種まき
- 土が乾いたら水をあげる
- 2月あたりに再度、緩効性化学肥料をあげる
- 花が開花する前に先端から12センチほどをカットして食用にする
- 花期は春、2~5月ぐらいまで
- 6月には種を収穫できる、乾燥させて保存する
■桃
池坊では桃の扱いは枝ぶりを楽しむとのコト
先端の細かい枝に花をつけるのでそのあたりを活かす
開花したときより、つぼみを良しとして使う
残念ながら花のつぼみは触るとポロポロと落ちてしまう
しかし気にしすぎると生けられないので、遠慮なく!
花付きが少なかったですが、気にすることなく進みましょう!
つぼみや花を大切にしたいですが、傷んだ花はとってしまいましょう!
枝はためられるので、枝を整えていけます
落葉、園芸種、苗の植え付けは11月~2月、果実は品種を選ぶ、病気になりやすい、冬の剪定、古い枝は剪定する
- 苗を11~2月に植え付ける
- 果実が欲しいなら枝の先端のつぼみをある程度取ってしまう
- 春3~4月に開花、実付けを良くしたいなら6割開花したら雄花を取って雌花に花粉を人工的につける
- 果実が欲しいなら一本の枝に果実が1~2個にする、他はとってしまう
- 5~7月収穫
- 落葉したら剪定、古い枝はカットして新しい枝を大切にする
■横田のいけばな
先生がおっしゃるには、色々あるけどもあえて言うなら!と前置きがあって
- 菜の花が強いから2本で良い
- 菜の花が高すぎる
- 菜の花がメインではない
- 桃は枝がバラバラすぎる、もっと粗密があった方が良い
- 桃は枝がためられる(枝の向きを変えられる)ので整える
まぁハッキリ言ってしまえば、いつも言われていることなのです
悲しいかな、こういった学びは同じコトを言われることが多いですね
もちろんそのレベルでの話しではあると思いますが!
直したのがコチラ!
結局すぐにまたお直しが入るわけですが、確かにコレといって決定的な確信があるわけではない
これでいいかなぁと思いながら見てもらったのですが、案の定という感じですね
- 菜の花をスッキリ綺麗に処理する
- 菜の花の周りの隙間
- 菜の花を減らすこと
- 桃の枝が直線的な時はためて湾曲させること
- 桃の枝の向き
- 桃の枝の位置
自由とは自由ではないことが大切、制限の中で自由であるということ
池坊では大きく分けて3つの生け方があります
(それをさらに分けて全部で6パターンになるのですが)
生花、自由花、立花
詳しいことは次回、ご説明しますが
今回は自由花をピックアップします
実は池坊に限らず、ほとんどの分野で『自由だ!』と言ってもそれは自由じゃないんです
何かしら規制があって、先生と言われる立場の方にダメを出される
若いうちはそれが気に食わなかったり、理解できなかったりすることが多い
では自由って何でしょうか?
結果から言うと自由とはある条件下の中で自由である
- 何の規制も条件も無い、というワケではない
- ある条件の中で自由だということ
- 条件がないと方向性がなくなり、無際限になる
- 条件は他から与えられるもの、自分でつくるものがある
- 条件は自分にとって緩いモノ、厳しいモノがある
例えば、今回の”桃と菜の花の自由花”で決まっているのは
水盤、剣山、花材、そして池坊の特徴であるってコトです
この条件の中で自由に生けてってことです
それはルールなのです、池坊である特徴を無くしてしまうと
それはもう池坊ではなく、他の流派の生け方になってしまう場合もあるのです
池坊の特徴って規制をクリアーするコトが難しかったりします
それはその植物の自然の姿を知っていないと理解できなかったりするからです
こういった考え方や理解はまた特集記事でご紹介したいですね!
■先生の直しが入ったいけばな
今回はちょっとしたとことだけ直されました
来週も同じ花材に取り組んで練習する機会があるからです
その次の週末にはこの花材で
お茶の水の池坊東京会館で研究会に参加して
多くの先生方に評価をいただくことになります!
桃と菜の花の自由花、まとめ
今回ポイントとして教えていただいたことや
注意されたことを簡単にまとめてみました!
全体として
- 桃の花がメイン、菜の花はサブ
- 情景として桃の花が広がっている足元に、菜の花が見える風景
- 桃の枝ぶりを楽しむ
桃に関して
- 枝ぶりを活用する
- 粗密をハッキリさせる、イメージは桃の花が無数についている情景
- 枝の高低、奥行きを考えて直線的にならないようにする
- 桃の木は固く割れにくい特性があるので、ためて直線的にせず、枝のダブりを無くす
菜の花に関して
- 余分なつぼみを取る、花数が多すぎるときは少なくする
- メインは桃なのでバランスで割合を増やしたり減らしたりする
- 足元(水際)は葉っぱなどで隠す
私たちが池坊のいけばなを学ぶ理由
私たちは華道家ではないです、でも生け花を懸命に学んでいます
それはなぜか?
当然なのですがお庭づくりに活かすためです
それは感性であり、植物などの自然と美の調和であり、私たちが日本人だからです
そもそも私たちのお庭の構造は、池坊のいけばなと同じなのです
三位一体、自然からあるべき姿を学び、歴史という時間の中で磨かれてきた”美”
時代は変わっても私たちは日本人のDNAもっていて、お庭を使う方も日本人です
アメリカに住んでいた経験や、海外の文化が輸入されてくるコトを考えても
日本の文化や特性を失うことでは無くて、より明確に特性として浮き上がらすことになるのです
少なくとも海外から来られる方々は、そう思って来日されていると思いますよ!
またモノづくりにおける向上は経験や時間がかかるのです
庭づくりの仕事が終わったあとで、どうやってその感性や技術を磨くのでしょうか?
それは仕事以外の日々の鍛錬があってこそです
池坊の先生がおっしゃるには
昔のいけばなをやられる方は週に1回教室に通って
その1回のために家で3回は自主練習をしたそうです
合計で12回練習して、その上で月一回の研究会に参加されていたそうです
私、月に2回、毎月研究会1回
それだけでもけっこう忙しくバタバタしながら参加しています
だけど継続しなくてはいけませんね、コツコツ!
全ては皆さんにとって良いお庭をつくるためですから
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